ドル円は続伸
昨日のドル円は、東京市場では昨日の海外時間に買いが進んだ反動で利益確定売りに押される展開となり、9時過ぎには一時106.41円近辺まで下押ししました。もっとも、その後は106.50円近辺を挟んだ水準で次第に方向感が乏しくなりました。市場では「106.40円近辺にまとまった買い注文が観測されている」との指摘があり、下値の堅さが意識されるなか、日経平均株価が100円超高まで持ち直したことも支えに106.59円近辺までじわりと値を上げました。その後、一部報道で「中国は106品目の米製品に追加関税を課す」「中国は500億ドル相当の米製品に相互関税を計画」などと伝わると、米中貿易摩擦への懸念から投資家がリスク回避姿勢を強め、ナイト・セッションの日経平均先物が200円安まで下げたことなどをながめ、一時106.09円近辺まで値を下げました。欧米市場では、中国政府が米製品に対する追加関税を発表したことをきっかけに欧州序盤には株価急落とともに105.99円近辺まで下落しましたが、その後は株価の反発につれて下値を切り上げる展開となりました。「トランプ政権は中国に対する新たな措置を検討していない」との報道が伝わると米中貿易摩擦への過度な警戒感が和らぎ、ダウ平均が510ドル超安から270ドル超高、ナイト・セッションの日経平均先物が310円安から220円高まで急反発するにつれてショートカバーが加速。米10年債利回りの一転上昇も支えとなり、取引終盤には106.84円近辺まで買い上げられ、前日比では0.179円高い、106.804円で取引を終えました。
≪2018年4月4日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り29% 買い71%
ユーロ・円:「ベア」 売り61% 買い39%
英ポンド・円:「ブル」 売り47% 買い53%
豪ドル・円:「ブル」 売り17% 買い83%
NZドル・円:「ブル」 売り19% 買い81%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り70% 買い30%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
10:30 AUD 貿易収支 2月
15:00 DEM 製造業新規受注[前月比] 2月
16:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 3月
16:50 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
16:55 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 3月
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 2月
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 2月
18:00 EUR 小売売上高[前月比] 2月
18:00 EUR 小売売上高[前年同月比] 2月
18:00 INR インド中銀政策金利(レポレート)
20:30 USD チャレンジャー人員削減数[前年比] 3月
21:30 CAD 貿易収支 2月
21:30 USD 貿易収支 2月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
-今日のトレードポイント-
本日のドル円は、ドル安の流れが続くと予想します。米中両国の通商交渉は、最終的に妥協点を見つけるのでしょうが、問題が長期化するのは避けられないと考えます。その間に双方が更に強硬な手段に打って出ることも十分に考えられ、市場の不安は高まり後退しない懸念があります。株式市場の動向や、要人の発言に気を付けて取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 106.30-107.50
ユーロ・円 130.50-131.90
ポンド・円 149.80-150.70