米イラン情勢に振り回されるドル円、158円を巡る攻防続く
-前営業日サマリー-
ドル円は158.03円でオープン。東京市場では、仲値にかけてドル売り・円買いが優勢となり、一時157円台半ばまで下落。しかし、その後はトランプ大統領が中間選挙前にイランへの攻撃に踏み切る可能性が報じられると、有事のドル買いが強まり、反発しました。ロンドン市場では、原油高や米金利上昇を背景としたドル買いが下値を支える一方、日米通貨当局による円安けん制への警戒感から上値も重く、158円を挟んだ方向感に欠ける展開となりました。NY市場では、トランプ大統領が中間選挙終了までイランへの攻撃を見送る意向を示したことでドル売りが加速。再び158円を割り込み、157.90円で取引を終えました。
-米イラン情勢に振り回されるドル円、158円を巡る攻防続く-
本日の材料は、加雇用統計、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されています。
トランプ大統領は、イランと「生産的な議論をしている」とした上で、11月3日の中間選挙までは「イランを攻撃しない」とSNSに投稿しました。複数のメディアが中間選挙前の攻撃可能性を報じていただけに、市場は大きく反応。投稿を受けて原油価格とドルが急落し、ドル円も日中を通して上下に振らされる荒い値動きとなりました。足元では米長期金利の高止まりがドルの下支え要因となる一方、米イラン情勢を巡る報道によって相場の方向感が左右されやすい状況が続いています。
一方、米イラン間の協議は継続しているものの、依然として不透明感は残ります。イランのアラグチ外相は、ホルムズ海峡の開放を巡り数日以内に対応を示す見通しを明らかにしました。ただ、核問題を巡る協議に進展は見られず、エスラミ副大統領兼原子力庁長官はウラン濃縮活動を断念しない姿勢を示しています。米国側との隔たりは依然として大きく、今回の攻撃見送り表明だけで地政学リスクが完全に後退したとは言い切れません。今後も協議の進展やホルムズ海峡を巡る動向次第では、原油価格や米金利を通じてドル円が大きく振れる可能性があるため、引き続き警戒が必要です。
本日はNY時間に米ミシガン大消費者信頼感指数の発表が控えています。米長期金利が高止まりするなか、結果が市場予想を上回ればドル買いを後押しする可能性がある一方、弱い結果となればドル売りが強まる展開も想定されます。ドル円は158円を挟んだ攻防が続いており、同水準を明確に回復できるかが目先の焦点となりそうです。ただ、昨日同様に米イラン情勢を巡るヘッドライン一つで相場が急変する可能性もあるため、指標結果だけでなくニュースフローにも注意しながら、慎重に方向感を見極めたいところです。