中東情勢緊迫化、原油価格を通じた為替への波及を警戒
-前営業日サマリー-
ドル円は157.84円でオープン。東京市場では、フランスの財政悪化への懸念が広がるなか、ユーロ売り・ドル買いが進行。フランス各地で行われている高校生らのデモも週明けに向けた警戒材料となりました。ロンドン市場では、GPIFが基本ポートフォリオの検証を議題としなかったとの報道を受けて円売りが強まり、ドル円は158円台中盤まで上値を伸ばしました。ただ、同水準では上値の重さも意識され、その後は伸び悩み。NY市場では上昇の勢いが失速し、ドル円は157.93円で取引を終えました。
-中東情勢緊迫化、原油価格を通じた為替への波及を警戒-
本日のイベントは、日植田日銀総裁発言、米ボウマンFRB副議長発言、米NY連銀総裁発言が予定されています。
中東では、サウジアラビアとイエメンの親イラン武装組織フーシの軍事的な緊張が一段と高まっています。サウジが支援するイエメン暫定政権はフーシに対する大規模な軍事作戦を宣言。背景にはフーシによる直接攻撃があり、3~4日にはサウジアラムコの施設を攻撃したと連日表明しています。サウジからの原油供給を遮断する狙いもあり、今後さらに衝突が激化すれば、原油供給への懸念が強まる可能性があります。
一方、足元では原油価格の上昇は限定的。G7による緊急の原油・ディーゼル備蓄放出計画が価格の下押し材料となっており、中東情勢の緊迫化による原油高を一定程度抑えています。このため、現時点では中東情勢の悪化だけを材料に一方向の値動きを想定するよりも、実際に原油供給への影響が表面化するかを見極める必要があります。
為替市場では、中東情勢のヘッドラインに加え、原油価格がどの程度反応するかが重要です。原油価格の上昇が加速すれば、インフレや各国の金融政策を巡る見方にも影響を与え、ドルや円の値動きに波及する可能性があります。反対に、G7の備蓄放出によって原油価格が抑制される状況が続けば、中東情勢を材料とした為替への影響も限定的となる可能性があります。地政学リスクそのものだけでなく、原油価格の反応と各国要人発言をあわせて確認していきたいです。