米PCEに注目 インフレ再加速ならドル円160円を試す展開も
-前営業日サマリー-
ドル円は159.06円でオープン。東京市場では、時間外の米10年債利回りが底堅く推移したことや、日経平均株価が朝方の大幅安から切り返したことを支えに、ドル買い・円売りが先行。原油相場の失速で午後は伸び悩む場面もあったものの、夕方にかけてドル買いが再開し、159.45円付近まで値を上げました。ロンドン市場では、米経済指標の発表を控えて積極的な取引が手控えられるなか、159円台前半を中心に方向感に欠ける展開。また、パキスタン当局者のイラン訪問で中東情勢の事態打開への期待が高まり、原油相場の下落とともにドルも売られ、159.20~159.30円付近での推移となりました。NY市場では、米10年債利回りが4.64%台まで低下したことを受けてドル売りが先行し、ドル円は159.12円付近まで下落。8月米消費者信頼感指数は89.4と市場予想を下回ったほか、7月米新築住宅販売件数も60.7万戸と予想を下回りましたが、為替市場の反応は限定的でした。また、コリンズ米ボストン連銀総裁が「インフレ率は依然として高すぎる」「持続的なディスインフレの兆候が見られない限り、近いうちに利上げを行うことが適切」と発言したこともあり、ドル円は159円台前半で底堅く推移し、159.19円で取引を終えました。
-米PCEに注目 インフレ再加速ならドル円160円を試す展開も-
本日のイベントは、豪7月消費者物価指数(CPI)、米PCEコア・デフレーターが予定されています。
なかでも注目したいのは、FRBが物価動向を判断するうえで重視する米PCEデフレーターです。7月PCEデフレーターは前年比+3.6%、食品とエネルギーを除くコアPCEデフレーターは前年比+3.3%が予想されています。インフレ率が依然としてFRBの目標である2%を大きく上回るなか、市場予想を上回る結果となれば、米国の金融引き締めが長期化するとの見方が強まる可能性があります。
前日に発表された8月米消費者信頼感指数は89.4と市場予想を下回り、消費者心理の弱さが示されました。一方で、コリンズ米ボストン連銀総裁はインフレへの警戒姿勢を示しており、景気減速とインフレ圧力の双方を見極める必要性が高まっています。そのため、本日のPCEでは単純な強弱だけでなく、結果を受けて今後のFRBの金融政策見通しがどのように変化するかが重要となりそうです。
ドル円は159円台で底堅い推移が続いており、160円の節目も意識されやすい水準です。PCEが市場予想を上回れば、米長期金利の上昇を通じて160円方向への上昇圧力が強まる可能性があります。一方、予想を下回れば、米金利の低下とともにドル売りが強まり、159円を割り込む展開も考えられます。週後半にはジャクソンホール会議でウォーシュFRB議長の講演も控えているだけに、本日のPCEを受けた米金利の反応と、160円を意識したドル円の値動きに注意しておきたいです。