ドル相場は材料豊富な一日 ヘッドラインに注意
-前営業日サマリー-
ドル円は148.31円でオープン。東京市場では、国内の政治的な不透明さを嫌気した円安地合いが継続して148.92円付近まで上昇後は、日経平均が下げ幅を広げると、リスク回避の円買いが優勢となり148.50円付近まで下押ししました。ロンドン市場では、序盤、米長期金利上昇を手掛かりに149.13円付近まで上昇、その後は148円台中盤まで戻しての推移となりました。NY市場では、米JOLTS求人件数の結果が予想を下振れるとドル売りが進み、148.09円で取引を終えました。
-ドル相場は材料豊富な一日 ヘッドラインに注意-
本日のイベントは、豪貿易収支、米ADP雇用統計、米新規失業保険申請件数、米ISM非製造業景況指数、ミランFRB理事公聴会、ウィリアムズNY連銀総裁発言などが予定されています。
今週末に控える米雇用統計の結果が注目されるなか、昨日発表された雇用指標であるJOLTS求人件数は718万人と市場予想の738万人を下回り、労働需要の低下を示したことから、指標発表後はドル売りが優勢となりました。そして本日はADP雇用統計が公表されます。前回は+10.4万人でしたが、今回は+6.5万人と減少が予想されています。JOLTS同様に、市場予想との乖離が注目され、結果次第ではドル相場の反応が強まる可能性も想定しておきたいです。
あわせて、米ISM非製造業景況指数も発表されます。市場予想は51.0(前回50.1)と改善が見込まれていますが、仮に前回値を下回れば、景気の先行き懸念からドル売りの動意が強まる展開も想定しておきたいです。
さらに、本日はトランプ大統領がFRB理事に指名したミラン氏の上院公聴会が予定されています。FOMC前に承認が進めば、中央銀行の独立性を損なうとの懸念からドル売り材料となる可能性があり、関連ヘッドラインには注意が必要です。
本日は他にも米新規失業保険申請件数やFOMCメンバーによる発言も予定されており、米雇用統計を前に材料が豊富な一日となりそうです。個々の結果や発言をフォローしつつ、ヘッドラインに敏感な相場展開を想定して取引に臨みたいです。