米PCEデフレーターに注目 ダウントレンドは続くのか
-前営業日サマリー-
ドル円は155.15円でオープン。東京市場では氷見野日銀副総裁の講演を控えたポジション調整とみられる動きから円が買われる相場展開となり、一時154.20円台まで下押し。その後、講演では「経済・物価に応じて政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整する」などの発言が出たが市場の反応は限定的でした。ロンドン市場では大きな動きは見られず、154円台半ばでのレンジ相場に終始しました。NY市場では米トランプ大統領がメキシコ、カナダへの25%関税を発表したことで一時ドル高となる場面が見られるも、その後は巻き戻して154.24円で取引を終えました。
-米PCEデフレーターに注目 ダウントレンドは続くのか-
本日のイベントは、日東京都区部消費者物価指数、独消費者物価指数、加GDP、米PCEデフレーターが予定されており、とりわけ朝方の東京都区部消費者物価指数やNY時間のPCEデフレーターは注目度が高く、内容を確認していきたいです。
米商務省が30日に公表した10-12月期のGDP(国内総生産)は前期比年率で2.3%の増加となりました。7-9月期の3.1%からは減速したものの、米経済の中核をなす個人消費の堅調さを確認できる内容となりました。そんな中で本日は米国にてPCEデフレーターの発表が予定されています。同指標や米国の物価動向を示す経済指標の一つで個人消費支出に基づいて算出されます。FRBではこの指標をインフレの長期的な目標水準として重視しているため、同指数の予想上振れは今後の利下げ見通しを後退させるため、その結果には注目しておく必要があります。足元のドル円は154円台まで下押ししており、年始の価格水準からは4~5円ほどドル安・円高水準となっています。この流れがしばらく続くのか、もしくは一旦の買い戻しが進むのか方向感を見極める上でも内容を注視していきたいです。
また、本日は朝方に東京都区部消費者物価指数の結果が発表されます。朝方から、円主導での相場展開となることも考慮して、本日も取引に臨んでいきたいです。