FXレポート

雇用統計の前哨戦

【本日のトレードポイント】

 昨日のドル円は、NY時間に発表された米ISM製造業景況指数が47.8と市場予想(50.1)をはるかに下回る結果を受け、108.37円から107円台後半まで急落しました。またポンドは、英EU離脱案のバックストップ条項に関する一部報道により進展期待から急騰した後、EU当局者が報道を否定したことで行ってこいの展開になるなど、誤報に振り回される場面も見られました。なお、豪RBA政策金利は予想通り0.75%への引き下げが発表され、豪ドル円も一時荒い値動きとなりました。

 本日は米ADP全国雇用者数、ウィリアムズNY連銀総裁発言に注目です。
ADP全国雇用者数は、今週末に発表される米雇用統計(非農業部門雇用者数)の先行指標となるためマーケットの注目度は高いです。仮に予想値(+14万人)を下回れば、景気減速懸念の高まりから米利下げへの期待が強まり、ドル売りの展開が予想されます。また、昨日トランプ米大統領はツイッターでFRBの金利政策を批判し、利下げ圧力を強めるとともにドル高に苦言を述べたことで市場も反応したことから、指標発表だけでなく前後の要人発言には注意したいです。
 NY連銀は米短期金利の上昇抑制を目的に、今月10日までを目途に先月17日から11営業日連続で翌日物レポ取引に資金供給を続けています。10日以降も必要があれば資金供給を続けるとの方針を示していることから、ウィリアムズNY連銀総裁発言では短期金利市場の見通しとスタンスに注目が集まります。

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