FXレポート

株安・円安進行 原油高とFOMCが相場を左右

-前営業日サマリー-
 ドル円は163.84円でオープン。東京市場では、前日のドル高基調を引き継ぎ、中東情勢の一段の緊迫化や原油高を背景とした米利上げ観測が相場を支えました。ホルムズ海峡に加え、紅海やバベルマンデブ海峡を巡る海上輸送への懸念も円の重しとなりました。一方、片山財務相による円安けん制発言への反応は限られ、全般に163円台後半で方向感を欠く展開となりました。ロンドン市場では、原油先物が92ドル台から88ドル台へ反落し、米長期金利も低下したことでドル売りが先行しました。ドル円は164円台への上昇が阻まれると163円台半ばまで下落しましたが、週末や来週の日米金融政策イベントを控えて積極的な売買は限られ、その後は163円台後半でもみ合いました。NY市場では、米国とイランの協議再開を模索する動きが伝わると、原油相場の下落とともにドル円は163円台半ばまで下押ししました。ただ、原油先物の下落が一服すると売りも収まり、米長期金利や原油価格が下げ幅を縮小するなか、163円台後半へ持ち直しました。その後は週末を控えて動意に乏しい展開となり、163.85円で取引を終えました。

-株安・円安進行 原油高とFOMCが相場を左右-
 本日のイベントは、独IFO企業景況感指数、米耐久財受注の発表が予定されています。
 先週の市場では、中東情勢の緊迫化を背景に原油価格が上昇し、日米株式市場ではリスク回避の動きが強まりました。WTI原油先物が90ドル付近まで上昇する一方、日経平均株価や米半導体株は下落し、とりわけ金利上昇の影響を受けやすいAI・半導体関連株への売りが目立ちました。米長期金利も上昇しており、バリュエーション調整への警戒に加え、ハイパースケーラーによる大規模なAI関連投資がフリーキャッシュフローを圧迫するとの懸念も意識されています。為替市場では、中東情勢への警戒が続くなか、原油価格の上昇や米金利高を背景に円売りが進み、ドル円は164円に迫る水準まで上昇しました。さらに、ホルムズ海峡が事実上封鎖されるなか、フーシ派によるタンカー攻撃を受けて、紅海南部を航行する船舶の戦争保険料が大幅に上昇しています。中東からの原油輸送を巡る不透明感が一段と強まり、原油価格だけでなく輸送コストの上昇も意識される状況です。こうした動きが続けば、日本の輸入負担や貿易収支への懸念が強まり、円相場の重しとなる可能性があります。また、28~29日にはFOMCが予定されています。原油高を背景にインフレへの警戒が強まるなか、市場では今回の会合での利上げ確率をおおよそ3割織り込んでいます。据え置き予想が中心であるものの、利上げも一定程度織り込まれているため、会合結果やウォーシュFRB議長の発言次第では、米金利やドル相場を中心に値動きが荒くなる可能性があります。中東情勢を巡る報道と併せ、ヘッドラインには引き続き注意しておきたいところです。

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