引き続きインフレ指標に警戒
-前営業日サマリー-
ドル円は133.96円でオープン。東京市場では、目立った材料はないものの本邦実需勢のドル買いや米長期金利の上昇により134.89円まで上昇しました。ロンドン市場は、ドル高の流れが加速して一時135円を突破、しかし後半にかけてドル買いが失速して134.07円まで下落しました。NY市場では、週末かつ米祝日前ということもあり目立った値動きはなく134.16円で取引を終えました。
-引き続きインフレ指標に警戒-
本日のイベントは、欧消費者信頼感指数が予定され、米国とカナダが休場となります。
先週は米CPI,PPIともに予想を上回り、昨年秋ごろから続いてきた米国のインフレ鈍化トレンドに疑問符が付きました。金利先物市場が織り込む将来のFRB利上げ見通し（Fed Watchより）は、3月FOMCでの「0.50%利上げ」が一部で織り込まれ始めているほか、「5月・6月FOMCでも連続して0.25％利上げ」が継続され、ターミナルレート（利上げ最終地点）が「5.25～5.50％」まで到達するだろう（残り3度の利上げ）といった内容に変わってきました。
今週の米国経済指標では、PCEデフレーター（個人消費支出物価指数、全米を対象としたインフレ率）の注目度が高そうです。市場予想は、全体では+5.0%（前年同月比、前回+5.0％）、コアでは+4.3％（前年同月比、前回+4.4％）と、インフレ鈍化トレンドのストップが想定されています。
事前予想に反して「前年同月比ベースでインフレ加速」の結果になる場合はサプライズが大きいかもしれません。週末時点で一部の織込みにとどまっていた「3月会合での0.50%利上げ」や「ターミナルレート5.25～5.5%（残り3度の利上げ）」が本格的に織込まれることによるドル高加速も、シナリオとしては考えられます。米利上げコンセンサスが変化している渦中だと想定しながら、本日も取引に挑みたいです。
