米長期金利の上昇継続 市場は「高金利長期化」を意識
-前営業日サマリー-
ドル円は158.80円でオープン。東京市場では、米長期金利の上昇を背景にドル買いが優勢となり、ドル円は底堅く推移。ロンドン市場でもその流れは継続し、中東情勢の緊迫化を受けた「有事のドル買い」が相場を下支え。エネルギー価格上昇への警戒感も意識されるなか、ドル高地合いが維持されました。NY市場では、片山財務相が「断固たる措置をとるときはとる」と円安を牽制したことで、一時的に円買いが進行。ただ、その後は米金利高を背景にドル買いが再び優勢となり、ドル円は159.08円で取引を終えました。
-米長期金利の上昇継続 市場は「高金利長期化」を意識-
本日のイベントは、英消費者物価指数、米FOMC議事録公表が予定されています。
足元の金融市場では、「インフレ懸念」「財政不安」「地政学リスク」が重なる形で世界的な債券売りが加速。米30年債利回りは一時5.19%まで上昇し、リーマン危機前以来の高水準を記録しました。米財政悪化への警戒感に加え、中東情勢の悪化によるエネルギー価格上昇リスクがインフレ再燃への警戒を強めており、タームプレミアム拡大も意識されています。さらに、ヘッジファンドによるポジション解消が米国債売りを後押しし、長期金利上昇は株式市場にも波及。S&P500の予想益回りは30年債利回りを下回り、株式の割高感も徐々に意識され始めました。こうした環境下では、資金が流動性と安全性を兼ね備えたドルへ向かいやすい地合いとなっています。
一方、日本でも長期金利には上昇圧力がかかっており、植田日銀総裁はインフレ動向を注視する姿勢を示しました。ただ、依然として日米金利差は大きく、ドル円の基調を変える段階には至っていません。今後は、中東情勢を巡るヘッドラインに加え、FOMC議事録を通じたFRBのインフレ認識や金利見通しが焦点となりそうです。