FXレポート

162円目前で市場に走る緊張感 ~介入警戒が上値追いを抑制

-前営業日サマリー-
 ドル円は161.31円でオープン。東京市場では、先週に覚書合意が交わされたばかりのイランと米国の緊張が再び高まったことでエネルギー価格が上昇。有事のドル買いとリスク回避の円買いが交錯するなか、161円台前半で方向感に欠ける展開となりました。ロンドン市場では、FRBのタカ派姿勢が改めて意識されたことに加え、円キャリートレードも支援材料となり、ドル円は162円をうかがう水準まで上昇。ただ、NY市場では、162円目前の水準で急速な円買いが持ち込まれ、一時161円近辺まで下落。その後は買い戻しが優勢となり、161.60円付近で取引を終えました。

-162円目前で市場に走る緊張感 ~介入警戒が上値追いを抑制-
 本日のイベントは、仏独欧英米PMIが予定されています。
 ドル円はNY市場で一時161.93円まで上昇し、昨年7月につけた高値161.96円に迫る場面がみられました。しかしその後、日米財務相がオンライン協議を実施したとの報道をきっかけに、円買いが急速に強まる展開となりました。市場では為替介入そのものを示唆する材料ではないとの見方もある一方、当局の円安けん制姿勢を改めて意識させる内容として受け止められています。もっとも、足元の円安はFRBの利下げ慎重姿勢や中東情勢の緊迫化を背景としたドル高が主因であり、一方向の投機的な円売りとは性質が異なります。そのため、仮に当局が介入に踏み切ったとしても、昨年ほどの効果を発揮しにくいとの見方も少なくありません。
 一方で、162円という節目が視野に入るなか、市場参加者も積極的な円売りを進めづらい状況です。介入リスクを警戒したポジション調整が入りやすく、上値では利益確定売りも観測されています。ファンダメンタルズはドル高を支える一方、政策対応への警戒感が上値を抑える構図となっており、当面は162円台定着の可否が市場の大きな焦点となりそうです。

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