米金利上昇が景気を圧迫、ドル円は158円を挟んで方向感探る
-前営業日サマリー-
ドル円は158.14円でオープン。東京市場では、仲値に向けた仕掛け的な買いで上値を伸ばしたものの、仲値通過後は勢いが一服。日銀の氷見野副総裁が「緩和調整が遅れれば景気の悪化につながる可能性がある」と発言し、追加利上げに前向きな姿勢を示したことも円買いを誘いました。158円台半ばの上抜けに失敗すると、ポジション調整の売りが強まり、ロンドン市場ではドル安・円高が進行。NY市場では、中東情勢や原油価格の動向をにらみながら158円を挟んで上下動するなど、方向感に欠ける展開となりました。ドル円は158.12円で取引を終えています。
-米金利上昇が景気を圧迫、ドル円は158円を挟んで方向感探る-
本日の材料は、トTCMB政策金利、米新規失業保険申請件数が予定されています。
11月3日の米中間選挙を控える中、トランプ政権のインフレ対策に対する有権者の不満が高まっています。関税による物価上昇圧力に加え、イラン攻撃に伴うガソリン価格の高騰が家計を圧迫。さらに、支持率回復を狙った財政支出拡大策も、実現性への疑問や財政悪化懸念から長期金利の上昇を招くなど、政権にとって厳しい状況が続いています。金利上昇は住宅ローンにも波及しており、30年固定住宅ローン金利は7.5%まで上昇。高金利の長期化が個人消費や住宅市場を冷やし、米景気の重荷となる可能性が意識されます。
こうした中、ドルは方向感を欠いています。中東情勢の緊迫化やインフレの長期化はドルを支える一方、財政悪化懸念を背景とした米国債売りは、米国への信認低下を通じてドル売りにつながる側面もあります。加えて、日銀の氷見野副総裁が金融緩和の調整に前向きな姿勢を示したことで、日米の金融政策の方向性の違いも改めて意識されそうです。
ドル円は158円を中心とした方向感の乏しい展開が続いていますが、米金利上昇がドル買いにつながるのか、それとも景気悪化や財政不安を通じたドル売りを誘うのか、見極めが必要です。当面は158円台半ばの上値の重さを意識しつつ、本日の米新規失業保険申請件数を確認したいところです。先行きは10月FOMCと11月の中間選挙が相場の方向性を左右する重要な節目となりそうです。