原油在庫減少、供給不安再燃なら円相場への波及に警戒
-前営業日サマリー-
ドル円は159.06円でオープン。東京市場では、米財務省による米国債の買い戻し増額発表後のドル安基調が継続。ロンドン市場でもドル売りが優勢となり、金利面やリスク動向から相場の方向感を決定づける新たな材料が乏しい中、週末を控えた調整主導の展開が続きました。NY市場では、米金利の上昇幅拡大を横目にドルが買い戻され、ドル円は158.97円で取引を終えました。
-原油在庫減少、供給不安再燃なら円相場への波及に警戒-
本日のイベントは、注目度の高い経済指標は予定されていません。
世界の原油在庫の縮小が目立ってきています。ホルムズ海峡の実質封鎖による中東産原油の供給停滞が長引く中、供給不足を補ってきた米国からの輸出にも失速懸念が浮上しており、原油市場では需給逼迫が改めて意識されやすい状況です。
世界の在庫量は7月にやや回復したものの、米国とイランの協議がとん挫し、対立が再び深まる中で8月から減少に転じました。21日時点の在庫量は34.5億バレルとされ、中東紛争前の2月と比較すると約6%少ない水準です。今後、海峡の再封鎖などによって中東からの供給が一段と減少すれば、需給逼迫を背景とした原油価格の上昇圧力が強まる可能性があります。
現状は戦略石油備蓄や民間在庫の取り崩しによって需要を賄っているものの、エネルギー安全保障の観点からも在庫の取り崩しを長期間続けることには限界があります。このため、輸入需要が再び強まる局面では、原油価格への上昇圧力が一段と意識されそうです。
為替市場では、原油高そのものに加え、それがインフレや金利動向、投資家のリスク選好にどう波及するかが重要になります。足元のドル円は米金利の動きにも反応しているだけに、原油価格の上昇が金利観測やリスク動向を変化させれば、円相場にも波及する可能性があります。目先は中東情勢と原油在庫の動向を確認しながら、原油市場の変化が金利・株式・為替へ波及するタイミングに警戒しておきたいです。