FXレポート

日経平均7万円割れ AI・半導体株急落でリスク警戒強まる

-前営業日サマリー-
 ドル円は161.78円でオープン。東京市場では、日経平均株価が大幅に反落し、前日比3005円46銭安の6万9360円88銭で取引を終えました。下げ幅は歴代3位となり、節目の7万円を割り込みました。米国の利上げ観測が高まる中、人工知能(AI)・半導体関連株を中心に利益確定売りが膨らみ、投資家心理が悪化しました。米オープンAIが2026年後半に計画していた新規株式公開(IPO)を2027年に延期することを検討していると伝わり、同社に出資するソフトバンクグループは一時14%あまり下落しました。足元で続いてきたAI相場に対する過熱感や収益化への警戒が、一気に利益確定売りにつながった格好です。ロンドン市場では、ユーロが対ドルで上昇しました。英国時間16時時点では1ユーロ=1.1390〜1.1400ドルと、前日の同時点に比べてユーロ高・ドル安で推移しました。前日発表された米5月個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想に沿った内容にとどまったことを受け、このところ強まっていたユーロ売り・ドル買いの勢いがいったん弱まりました。ただ、欧州と比べた米景気の強さは引き続き意識されており、1.14ドル台ではユーロの上値は重い展開となりました。円は対ユーロで下落し、1ユーロ=184円20〜30銭近辺で推移しました。対ドルでユーロ買いが入った流れを受け、対円でもユーロ買いが優勢となりました。一方、ドル円は1ドル=161円70〜80銭近辺と小幅に円安・ドル高で推移しました。日本株の急落を受けてリスク回避の円買いが意識される場面もありましたが、米景気の底堅さや米金利高止まり観測を背景としたドル買いが支えとなり、ドル円の下値は限られ、161.74円で取引を終えました。

-日経平均7万円割れ AI・半導体株急落でリスク警戒強まる-
 本日のイベントは、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁の発言が予定されています。
 為替市場では、米PCEが市場予想に沿ったことでドル全面高の勢いはいったん和らぎました。ただ、米景気の相対的な強さやFRBの利下げ観測後退は引き続きドルの支援材料です。ユーロドルは1.14ドル台で上値が重く、ドル円も161円台後半で底堅さを維持しています。ドル円については、米金利高止まり観測が支援材料となる一方、161円台後半から162円台にかけては政府・日銀による円安けん制や為替介入への警戒感が強まりやすい水準です。また、日本株の急落が続けば、リスク回避の円買いが入りやすくなる可能性もあります。そのため、上方向では介入警戒、下方向では米金利高止まりによるドル買いが意識され、方向感は出にくい展開となりそうです。目先は、AI・半導体株の調整が一時的な利益確定にとどまるのか、それとも株式市場全体のリスクオフにつながるのかが焦点です。加えて、7月1日のユーロ圏HICP速報値、7月2日の米雇用統計を控えて、為替市場では持ち高調整が中心となりやすい局面です。本日は東京都区部CPIと米ミシガン大指数を確認しながら、日米金融政策見通しと株式市場のリスク許容度を見極める展開となりそうです。

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