商品価格・株価堅調からクロス円上昇基調となるか
先週金曜日の東京市場序盤は、前日からの株高・リスク選好の流れを引き継ぎ、クロス円全般が押し上げられる展開となった。ドル円は一時90.855円と91円台に迫る勢いとなり、ユーロ円も136.029円まで上昇した。しかし、特段の材料がない中での、急ピッチな上昇であったため、すぐに反落。その後も方向感の定まらない展開となった。
ロンドン市場の時間帯に入ると、欧州株式相場が上昇して始まったのを受け再びクロス円全般に買いが入る展開に。ドル円は91円台に乗せる展開となり、ユーロ円は8月以来の136円台を回復する展開となり、136.069円まで上昇した。その後もドル円は上昇基調が続き、本日高値の91.351円まで上昇となった。
しかし、NYダウが下落して始まると、リスク回避の流れからユーロ売りの展開に。ユーロ円は再び135円台に押し戻される展開となった。また、バンクオブアメリカの決算が予想外の3四半期ぶりの赤字となったことを受け、下落基調は更に強まり、ユーロ円は134.966円まで下落。ドル円もユーロ円に連れる形で90.60付近で下落した。その後もNYダウが軟調な推移となったため、クロス円全般が上値の重い展開となり、ドル円は90.903円、ユーロ円は135.471円で取引を終えた。
【今週の展望】
ドル円は上値の重い中、上げ下げの激しい展開が続いたものの90円台を維持したとなっている。米国の低金利政策長期化への懸念が後退しているなか、ニューヨーク連銀製造業景気指数等から産業関連指標も改善していると評価でき、景気先行きに対して楽観的な観測が広がっている。今週は住宅関連指標の発表が多く控えており、再び強い内容となれば91.50円近辺を突破する展開となろうか。但し、基軸通貨としてのドルの地位懸念等ドル先安観は決して払拭されているわけではなく、依然として強い下落リスクが内在していることは念頭に入れておきたい。また、先週同様に値動きの荒い展開も予想されるため、十分な注意を払いたい。
ユーロ円は株高を背景としたリスク選好の流れから大きく値を伸ばしたものの、早くも高値警戒感が浮上している模様。確かに、経済指標等では景気先行きに対して不安要素を抱えている状況が続いており、ユーロ買いを支える材料に乏しい状況とも考えられる。来週はビッグイベントが少なく、商品価格や株価の堅調が続くかが鍵となろうが、大きな反落を見せる可能性も十分に考慮しておきたい。その他、先週は資源国通貨の動向がドル円、ユーロ円を押し上げる状況となっていたため、好調な上昇基調を見せた豪ドル、カナダドルの動向も注意深く見ていく必要がありそうだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 90.20- 91.50
ユーロ・円 132.00-137.40
ポンド・円 141.50-151.20
【今週の主な経済指標】
10/19(月)
09:00 SGD 四半期国内総生産(GDP、速報値)
08:01 GBP ライトムーブ住宅価格[前月比]
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
08:50 JPY 第三次産業活動指数[前月比]
21:30 CAD 対カナダ証券投資額
10/20(火)
02:00 USD NAHB住宅市場指数
09:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前月比]
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前年同月比]
18:00 EUR 建設支出[前月比]
18:00 EUR 建設支出[前年同月比]
21:30 CAD 卸売売上高[前月比]
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比]
21:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比]
21:30 USD 住宅着工件数[前月比]
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数]
21:30 USD 建設許可件数[前月比]
10/21(水)
10:00 AUD ウエストパック景気先行指数 前月比
17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数 前週比
10/22(木)
03:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
08:50 JPY 貿易統計(通関ベース) 貿易収支
13:30 JPY 全産業活動指数 前月比
17:00 EUR 経常収支
17:30 GBP 小売売上高指数 前月比
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 CAD 小売売上高(除自動車) 前月比
23:00 USD 住宅価格指数 前月比
23:00 USD 景気先行指標総合指数 前月比
10/23(金)
17:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、速報値) 前年同期比
17:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、速報値) 前期比
18:00 EUR 製造業新規受注 前年同月比
18:00 EUR 製造業新規受注 前月比
23:00 USD 中古住宅販売件数 前月比
23:00 USD 中古住宅販売件数 年率換算件数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年10月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
先週末には重く圧し掛かった90円台の壁を突破し、一時91円台をつけたドル円は、さらなる上値を試す展開
が見えてきた模様。景気先行きにも楽観的な見方が強まり、参加者は「ブル」を選択。今週は住宅関連指標
の発表が控えており、一段の上値を模索する展開となるかどうかに注目したい。
ユーロ円は「ベア」
米国企業の好調な決算状況から株高・リスク選好の流れが強まり7連騰。しかし、参加者の間では高値警戒
感が強まったようで「ベア」が選択されている。今週は商品価格や株価の堅調が続くかが焦点となりそうだ
が、ユーロ圏当局からはドル安をけん制する発言も見られており、上値の重しとなる可能性があるため、注
意したい。
ポンド円は「ベア」
急落から一転して急上昇を見せたポンド円に対して、参加者は「ブル」を選択。市場では下落基調の終了
が確認できれば、一段のポンド買いが進むとの認識も高まりつつあるようだ。今週はマネーサプライM4、
小売売上高や四半期国内総生産(GDP速報値)等、英国重要経済指標の発表も控えており、一つずつ丁寧に
確認していきたい。
ロンドン市場の時間帯に入ると、欧州株式相場が上昇して始まったのを受け再びクロス円全般に買いが入る展開に。ドル円は91円台に乗せる展開となり、ユーロ円は8月以来の136円台を回復する展開となり、136.069円まで上昇した。その後もドル円は上昇基調が続き、本日高値の91.351円まで上昇となった。
しかし、NYダウが下落して始まると、リスク回避の流れからユーロ売りの展開に。ユーロ円は再び135円台に押し戻される展開となった。また、バンクオブアメリカの決算が予想外の3四半期ぶりの赤字となったことを受け、下落基調は更に強まり、ユーロ円は134.966円まで下落。ドル円もユーロ円に連れる形で90.60付近で下落した。その後もNYダウが軟調な推移となったため、クロス円全般が上値の重い展開となり、ドル円は90.903円、ユーロ円は135.471円で取引を終えた。
【今週の展望】
ドル円は上値の重い中、上げ下げの激しい展開が続いたものの90円台を維持したとなっている。米国の低金利政策長期化への懸念が後退しているなか、ニューヨーク連銀製造業景気指数等から産業関連指標も改善していると評価でき、景気先行きに対して楽観的な観測が広がっている。今週は住宅関連指標の発表が多く控えており、再び強い内容となれば91.50円近辺を突破する展開となろうか。但し、基軸通貨としてのドルの地位懸念等ドル先安観は決して払拭されているわけではなく、依然として強い下落リスクが内在していることは念頭に入れておきたい。また、先週同様に値動きの荒い展開も予想されるため、十分な注意を払いたい。
ユーロ円は株高を背景としたリスク選好の流れから大きく値を伸ばしたものの、早くも高値警戒感が浮上している模様。確かに、経済指標等では景気先行きに対して不安要素を抱えている状況が続いており、ユーロ買いを支える材料に乏しい状況とも考えられる。来週はビッグイベントが少なく、商品価格や株価の堅調が続くかが鍵となろうが、大きな反落を見せる可能性も十分に考慮しておきたい。その他、先週は資源国通貨の動向がドル円、ユーロ円を押し上げる状況となっていたため、好調な上昇基調を見せた豪ドル、カナダドルの動向も注意深く見ていく必要がありそうだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 90.20- 91.50
ユーロ・円 132.00-137.40
ポンド・円 141.50-151.20
【今週の主な経済指標】
10/19(月)
09:00 SGD 四半期国内総生産(GDP、速報値)
08:01 GBP ライトムーブ住宅価格[前月比]
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
08:50 JPY 第三次産業活動指数[前月比]
21:30 CAD 対カナダ証券投資額
10/20(火)
02:00 USD NAHB住宅市場指数
09:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前月比]
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前年同月比]
18:00 EUR 建設支出[前月比]
18:00 EUR 建設支出[前年同月比]
21:30 CAD 卸売売上高[前月比]
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比]
21:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比]
21:30 USD 住宅着工件数[前月比]
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数]
21:30 USD 建設許可件数[前月比]
10/21(水)
10:00 AUD ウエストパック景気先行指数 前月比
17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数 前週比
10/22(木)
03:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
08:50 JPY 貿易統計(通関ベース) 貿易収支
13:30 JPY 全産業活動指数 前月比
17:00 EUR 経常収支
17:30 GBP 小売売上高指数 前月比
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 CAD 小売売上高(除自動車) 前月比
23:00 USD 住宅価格指数 前月比
23:00 USD 景気先行指標総合指数 前月比
10/23(金)
17:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、速報値) 前年同期比
17:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、速報値) 前期比
18:00 EUR 製造業新規受注 前年同月比
18:00 EUR 製造業新規受注 前月比
23:00 USD 中古住宅販売件数 前月比
23:00 USD 中古住宅販売件数 年率換算件数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年10月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
先週末には重く圧し掛かった90円台の壁を突破し、一時91円台をつけたドル円は、さらなる上値を試す展開
が見えてきた模様。景気先行きにも楽観的な見方が強まり、参加者は「ブル」を選択。今週は住宅関連指標
の発表が控えており、一段の上値を模索する展開となるかどうかに注目したい。
ユーロ円は「ベア」
米国企業の好調な決算状況から株高・リスク選好の流れが強まり7連騰。しかし、参加者の間では高値警戒
感が強まったようで「ベア」が選択されている。今週は商品価格や株価の堅調が続くかが焦点となりそうだ
が、ユーロ圏当局からはドル安をけん制する発言も見られており、上値の重しとなる可能性があるため、注
意したい。
ポンド円は「ベア」
急落から一転して急上昇を見せたポンド円に対して、参加者は「ブル」を選択。市場では下落基調の終了
が確認できれば、一段のポンド買いが進むとの認識も高まりつつあるようだ。今週はマネーサプライM4、
小売売上高や四半期国内総生産(GDP速報値)等、英国重要経済指標の発表も控えており、一つずつ丁寧に
確認していきたい。