米国の「財政の崖」問題に不透明感残る!!
昨日のドル円は、日銀政策決定会合の結果に注目が集まる中、84.263円で取引を開始しました。日銀が10兆円の資産買い入れ金額の増額や中長期的な物価安定に関しての検討などを発表した直後は一時的に上振れする場面も見られました。しかしその後は、材料の出尽くし感から利益確定の売りが強まり83.86円近辺まで下落。欧州市場では、東京市場の流れを引き継ぐ中、米国の「財政の崖」問題に関する協議が難航していることもあり84円を挟んだ値動きとなりました。NY市場では、米の7-9月期のGDP確報値が上方修正されたことや、フィラデルフィア連銀製造業景指数や中古住宅販売件数などの経済指標が市場予想を上回る強い結果を受け、84.45円近辺まで上昇し本日の高値を記録。その後は「財政の崖」問題に関する不透明感から上げ幅を縮小し前日比では0.008円安い84.384円で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、米国の「財政の崖」問題へのネガティブ発言などを背景にリスク回避の円買いが進み111円を挟んだ値動きとなりました。欧州市場では、欧州株の軟調な推移を受けユーロ円の上値は重く東京市場同様111円を挟んだ値動きが続く場面も見られましたが、欧州株の持ち直しやスペイン債の利回り低下からじりじりと上昇し111.50円近辺と本日の高値を更新。NY市場では、米GDP確報値の上方修正で円売りが入ったうえ、対ユーロのドル安が緩んだことから112.14円近辺まで上昇し高値を更新。その後は利益確定の売りに押され、前日比では0.098円高い111.739円で取引を終えました。
≪2012年12月20日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り45% 買い55%
ユーロ・円 :「ベア」売り60% 買い40%
ユーロ・ドル :「ベア」売り81% 買い19%
英ポンド・円 :「ベア」売り59% 買い41%
豪ドル・円 :「ブル」売り35% 買い65%
NZドル・円 :「ブル」売り46% 買い54%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 金融経済月報(基本的見解)
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査 1月
16:45 FRF 企業景況感指数 12月
18:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、確定値)[前期比] 7-9月期
18:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、確定値)[前年同期比] 7-9月期
18:30 GBP 四半期経常収支 7-9月期
22:30 CAD 月次国内総生産(GDP)[前月比] 10月
22:30 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 11月
22:30 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 11月
22:30 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比] 11月
22:30 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比] 11月
22:30 USD 個人所得[前月比] 11月
22:30 USD 個人消費支出(PCE)[前月比] 11月
22:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)[前月比] 11月
22:30 USD 耐久財受注[前月比] 11月
22:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く[前月比] 11月
23:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・確報値 12月
- 今日のトレードポイント -
本日発表が予定されている米の消費者物価指数や個人消費などの経済指標の結果が市場予想よりも良い結果となれば、ドルは買われることが予想されます。その一方で、米国の「財政の崖」問題に進展が見られない場合、ドル売りが予想されるため、この動向には注意が必要となります。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 83.50-85.50 ユーロ・円 110.50-113.00 ポンド・円 136.00-139.50