FXレポート

ユーロ、ポンドに金利先高観

■今週の為替の動き

 米ドル・円(2009年5月22日―5月28日)
 High 95.499
 Low 93.809

 ユーロ・米ドル (2009年5月22日―5月28日)
 High 1.40531
 Low 1.38589
 
 今週の為替市場のテーマは、GMの行方と米国債金利だった。先週にS&Pが英国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことを受け、昨年からささやかれていた米国債の格下げ懸念が顕在化。ドル円は93円台まで押し下げられる結果となった。

 今週序盤はドルに対する不安感が払拭されず、ポジティブサプライズとなったアメリカ消費者信頼感指数の好調な結果を受けても、ドル円は95円付近で上値の重い展開となった。

 しかし、27日水曜からは、ドル円が堅調。加えて、28日朝に格付け機関ムーディーズが米国の格付けをAAAに据え置いたことから、ドル円は96円近辺から急上昇し、97円台に乗せた。ドル売りポジションのショートカバーにより、勢いのある上昇となった模様だ。
 
 26(火)USD 消費者信頼感指数(5月) 予想(42.0) 前回(39.2) 結果(54.9)
 27(水)USD 中古住宅販売件数(4月) 予想(465万件) 前回(457万件) 結果(468万件)
 28(木)USD 新築住宅販売件数(4月) 予想( 36.3万件) 前回(35.6万件) 結果(35.2万件)
  
■来週の注目すべきイベント
 
 29(火)USD GDP改定値(1Q)年率 予想(-5.5%) 前回(-6.1%)
 29(水)EUR 消費者物価指数速報値(5月) 予想(0.2%) 前回(0.6%)
  1(月)USD ISM製造業景況指数(5月) 予想(42.0) 前回(40.1)
  2(火)AUD RBA(豪準備銀)政策金利 予想(3.00%) 前回(3.00%)
  3(水)AUD GDP(1Q) 前期比 予想(N/A) 前回(-0.5%)
  3(水)USD ADP雇用統計(5月) 予想(-54.3万人) 前回(-49.1万人)
  3(水)USD ISM非製造業景況指数(5月) 予想(45.0) 前回(43.7)
  4(木)GBP BOE(英中銀)政策金利 予想(0.50%) 前回(0.50%)
  4(木)EUR ECB(欧州中銀)政策金利 予想(1.00%) 前回(1.00%)

■来週の注目の通貨ペア

 ユーロ/円 ポンド/円 豪ドル/円
 
 GM問題は来週には決着するものと考えられている。倒産に至るケースも株価には既に織り込まれているが、為替市場がどう反応するかは想定しづらい。もし 公的資金を用いて救済することに決まると、米国債市場が国債乱発を懸念して下落する可能性もあり、ドル売り材料として受け取られる可能性が高い。

 火曜日以降はオーストラリア・イギリス・ユーロ圏の金利発表が続くため、クロス円に注目が集まる展開となるだろう。主要各国は現状維持と予想されている ものの、金利発表後に続く要人発言は注視したい。景気回復を見越した金利先高観を示唆するかどうかに注目が集まるものの、思惑が先回りして為替相場が左右 されることも十分に予想されるため注意が必要だ。

■ドル円予想レンジ 

 94.50~98.50

■ユーロ円予想レンジ 

 130.00~136.20

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