FXレポート

米経済指標で動意づくも方向感は乏しいか

15日東京市場のドル円は、小動きに留まった12日の流れを引き継ぎ78.40銭台で取引を開始。仲根に掛けては、本邦輸企業の売りが一時的に優勢となりましたが、直ぐに買い戻される展開に。午後に入るとS&Pが「日本の信用力は徐々に低下し続ける」とのレポートを公表したことから若干のドル高・円安が進みました。欧州・NY市場では、ソフトバンクによるスプリント・ネクステルの買収に絡んだドル買い・円売りフローを期待した向きもある」との指摘に加え、米9月小売り売上高が前月比で1.1%の増加となり市場予想のプラス0.8%を上回ったことや、米長期金利が上昇したことから78.840円近辺まで値を上げました。その後は大きな値動きは無く前日比0.257円高い78.662円で取引を終了しました。
 
ユーロ円は、101.61円台で取引を開始した後はS&Pが南アフリカの格付けを引き下げたことを受けリスク回避姿勢が強まり101.034近辺まで下落。しかし一方的に売りが進む展開ともならず買い戻しが入り下げ幅を縮小。欧州市場では、ギリシャの10年債利回りが債務再編後の最低水準になったことや、独のメルケル首相が「ギリシャのユーロ圏在留を望む」「ユーロをめぐり管理不能な状況にはなっていない」などと述べたことを受けユーロは買われ102.178円近辺まで上昇しました。NY市場では方向感の定まらない展開となりましたが、前日比では0.267円高い101.872円で取引を終えました。
 
 
≪2012年10月15日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り28% 買い72%
ユーロ・円  :「ベア」売り60% 買い40%
ユーロ・ドル :「ベア」売り79% 買い21%
英ポンド・円 :「ブル」売り40%  買い60%
豪ドル・円  :「ブル」売り16%  買い84%
NZドル・円  :「ベア」売り51% 買い49%
 
【今日の主な経済指標】
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 9月 
17:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前月比] 9月 
17:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 9月 
17:30 GBP 小売物価指数(RPI)[前月比] 9月 
17:30 GBP 小売物価指数(RPI)[前年同月比] 9月 
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、改定値)[前年同月比] 9月 
18:00 EUR ZEW景況感調査 10月 
18:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数) 10月 
18:00 EUR 貿易収支 8月 
21:30 CAD 対カナダ証券投資額 8月 
21:30 CAD 製造業出荷[前月比] 8月 
21:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 9月 
21:30 USD 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比] 9月 
21:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 9月 
22:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 8月 
22:15 USD 鉱工業生産[前月比] 9月 
22:15 USD 設備稼働率 9月 
23:00 USD NAHB住宅市場指数 10月 
 
                 - 今日のトレードポイント -
本日は米9月消費者物価指数や9月鉱工業生産の発表が予定されています。直近の米国経済指標は好結果が続いているため、市場予想を上回ればリスクオンとなりそうです。一方でギリシャの財政問題やスペインの支援要請などの報道には市場は敏感であると考えられるため要人発言などの突発的な材料には注意したいところです。
 
 
[今日の予想レンジ]
ドル・円   77.00-80.00  ユーロ・円 100.50-102.80  ポンド・円 125.00-128.50

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