円安進行で金融緩和期待は後退か!?
昨日のドル円は序盤、前日のNY市場で急ピッチに上昇した反動から利食い売りが入り78.50円付近まで下落しました。その後、欧州市場では目立った取引材料のないなか、欧州株式の軟調推移もあり、ドル円はさえない展開から78.60円付近を緩やかに推移。しかしNY市場に入ると、日銀金融政策決定会合を控えて思惑的な円売りが入り78.871円まで急騰しました。引けにかけて、ポジション調整から小幅に値を崩したものの三営業日続伸となる78.788円(前日比:+0.077)で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、ドル円同様にNY市場での上昇の反動から利食い売りが散見され102.80円付近まで下落しました。欧州市場では、スペインの短期国債の入札が堅調に消化されましたが、欧州株式で売りが先行したことを背景に、リスク回避の円買いが強まり102.50円付近まで軟化。NY市場に入ると、弱いNAHB住宅市場指数の結果を受けて102.40円まで下押したものの、一部報道で日銀が追加緩和を検討すると伝わり円売りが優勢となり前日比-0.433円となる102.774円まで回復し取引を終えました。
≪2012年9月17日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り18% 買い82%
ユーロ・円 :「ベア」売り59% 買い41%
ユーロ・ドル :「ベア」売り86% 買い14%
英ポンド・円 :「スクウェア」売り50% 買い50%
豪ドル・円 :「ブル」売り19% 買い81%
NZドル・円 :「ベア」売り54% 買い46%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値 7月
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値 7月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前月比] 8月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 8月
17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
18:00 EUR 建設支出[前月比] 7月
18:00 EUR 建設支出[前年同月比] 7月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 7月
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数] 8月
21:30 USD 住宅着工件数[前月比] 8月
21:30 USD 建設許可件数[年率換算件数] 8月
21:30 USD 建設許可件数[前月比] 8月
23:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数] 8月
23:00 USD 中古住宅販売件数[前月比] 8月
- 今日のトレードポイント -
目立った取引材料のないなか、日銀金融政策決定会合を控えて思惑から円売りが強まる場面がみられるなど、荒い値動きが継続しています。本日の正午過ぎに日銀から政策金利の発表後に声明が出される予定になっており、一部報道でも追加金融緩和を検討する伝わるなど追加緩和期待が高まっています。しかし、直近の流れから円安方向に進んでいることもあり、追加緩和を行うのを今回の会合では見送るのではとの見方もあり、過度な期待は禁物になりそうです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.50-80.50 ユーロ・円 101.50-104.50 ポンド・円 126.50-129.50