米雇用大幅悪化を受けてドル全面安に!!
先週金曜日のドル円は序盤、前日のNY市場の流れを引き継ぎ米雇用環境の改善期待を背景にドル買いが継続し79.00円付近まで小幅に上昇しました。欧州市場では、米雇用統計を前に様子見ムードから積極的な取引が手控えられていたものの、前日のECB理事会でECBによる国債購入の実施が決定したことが意識され、リスク選好の円売りから底堅く推移。NY市場では、米雇用統計で失業率が8.1%と市場予想の8.3%から改善したものの、非農業部門雇用者数変化が9.6万人と市場予想の13.0万人から大幅に悪化したことと受けて、リスク回避的なドル売円買いから78.20円付近まで急落しました。引けにかけても、米長期国債利回りが低下し日米金利差の縮小を意識したドル売りから78.016円まで下押し78.201円(前日比:-0.660)で取引を終えました。
ユーロ円は序盤、NY時間に発表される米雇用統計を控え様子見ムードから99.60円付近での静かな取引になりました。欧州市場では、前日のECB理事会での国債購入実施決定が再び材料視され、ストップロスの買いをこなしつつ100.429円まで上昇しました。しかしNY市場に入ると、弱い米雇用統計を受けて、リスク回避の円買いから99.80円付近まで反落に。ただ引けにかけて、週末のポジション調整目的の買いが散発的に入り前日比+0.617円となる100.228円まで持ち直して取引を終えました。
≪2012年9月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り 9% 買い91%
ユーロ・円 :「ベア」売り57% 買い43%
ユーロ・ドル :「ベア」売り90% 買い10%
英ポンド・円 :「ブル」売り39% 買い61%
豪ドル・円 :「ブル」売り17% 買い83%
NZドル・円 :「ブル」売り42% 買い58%
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 小売売上高[前月比] 7月
16:15 CHF 実質小売売上高[前年同月比] 7月
16:30 CHF SVME購買部協会景気指数 8月
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 8月
17:30 GBP 製造業購買担当者景気指数(PMI) 8月
- 今日のトレードポイント -
先週のドル円は米経済指標の堅調な結果を背景にリスク選好ムードが高まり79円台まで上昇したものの、週末の雇用統計が市場予想から大幅に悪化したことが嫌気され78円台前半まで下落しました。米雇用の回復鈍化は追加金融緩和観測が高まることから、短期的にドル売り地合いが優勢になるかもしれません。一方、ユーロは注目されていたECB理事会でサプライズ発表はなく想定通りの内容であったものの、条件付きの国債購入が決定したことが好感され、ユーロへの買い戻しが優勢になっています。弱いドルにユーロが選好する場面も見られていることから、下落局面では買い場を探したいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.00-79.00 ユーロ・円 99.00-101.00 ポンド・円 124.00-126.50