リスク回避からドルへの資金シフトは継続か!?
金曜日のドル円は序盤、目立った取引材料のないなかフロー主導の取引から80.50円付近まで堅調に推移しました。欧州市場では、欧州株式が下落したことでリスク回避姿勢が強まったものの、安全通貨のドルと円が同時に買われたため80.30円付近での小動きに。NY市場では、NY株式が前日の大幅下落からの反動から買い戻しが先行しましたが、週末ということもありドル円への影響は限定的となり前日比+0.183円となる80.457円で取引を終えました。
ユーロ円は東京市場序盤、欧米市場でEU財務省会合や欧州4カ国首脳(ドイツ、フランス、スペイン、イタリア)会談を控えて積極的な取引が控えられていたものの、午後に入り前日の大幅下落によるショートカバーが散発的に入り101.128円まで緩やかに上昇しました。欧米市場では、独仏伊西首脳会談では金融取引税について合意されたものの、材料視されなかった一方、スペインの長期国債利回りの低下によるリスク回避の巻き戻しが優勢となり、底堅く動き前日比+0.426円となる101.120円で取引を終えました。
≪2012年6月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り28% 買い72%
ユーロ・円 :「ブル」売り36% 買い54%
ユーロ・ドル :「ブル」売り45% 買い55%
英ポンド・円 :「ブル」売り33% 買い67%
豪ドル・円 :「ブル」売り19% 買い81%
NZドル・円 :「ブル」売り42% 買い58%
【今日の主な経済指標】
14:00 SGD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 5月
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査 7月
23:00 USD 新築住宅販売件数[年率換算件数] 5月
23:00 USD 新築住宅販売件数[前月比] 5月
- 今日のトレードポイント -
欧州の債務危機への懸念のほかに、米経済の景気減速懸念が取り沙汰されているなか、本邦では消費税増税法案の行方が注目されています。欧米の景況感の悪化を背景にリスク回避から安全通貨のドルへの資金シフトが起こっており、欧米株式や金や原油といったコモディティ関連が下落する展開になった場合にはドル買いが強まる展開もありそうです。ただし、ドル円は円も同時に買われる展開が想定されるだけに一本調子には買い進みづらいと見られます。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 78.00-80.50 ユーロ・円 98.50-101.00 ポンド・円 122.00-124.50