強まるリスク回避!!ギリシャの追加支援延期か!?
昨日のドル円は序盤、事業法人の仲値決済が集中しやすいゴトー日(5、10日)とあって、仲値に向けたドル買いが観測され一時78.655円まで上昇しました。しかしその後、中国人民銀行の周総裁が「EU債務危機解決の取り組みに参加へ」「ユーロを信認している」との発言を受けて、ユーロドルでのドル売り圧力が強まるとドル円にも波及し78.40円付近まで反落。欧州市場ではドル売りも一巡し、新規取引材料も乏しかったことから方向感の欠ける展開でした。NY市場では、ギリシャに対する追加支援への先行き不透明感から、リスク回避の円買いが散見されたものの、下値では米長期債利回りの上昇を受けたドル買いも入ったことで、ドルと円が同時に売買されたことから78.30円付近を小動きし78.412円(前日比:-0.002)で取引を終えました。
ユーロ円は、東京市場で中国人民銀行の周総裁の欧州支援の発言を受けてユーロ買いが先行し103.50円付近まで強含む展開でした。欧州市場では欧州株式の株高を受けてリスク選好姿勢が強まるなか、格付け会社S&Pがノルウェーの輸出金融公社の格付けをジャンク級へ引き下げたことを受けて103.45円付近での上値の重い展開に。NY市場では、ユーロ圏財務当局者が「ギリシャ救済支援を一部もしくは全てについて延期する方策を検討している」と報じられたことで、ギリシャの債務問題の懸念からユーロ売りが優勢になり102.189円まで下落し102.464円(前日比:-0.466)で取引を終えました。
≪2012年2月15日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り39% 買い61%
ユーロ・円 :「ブル」売り48% 買い52%
ユーロ・ドル :「ブル」売り47% 買い53%
英ポンド・円 :「ブル」売り31% 買い69%
豪ドル・円 :「ブル」売り37% 買い63%
NZドル・円 :「ベア」売り62% 買い38%
【今日の主な経済指標】
18:00 EUR 欧州中央銀行(ECB)月報
22:30 CAD 対カナダ証券投資額 12月
22:30 CAD 製造業出荷[前月比] 12月
22:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比] 1月
22:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比] 1月
22:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数] 1月
22:30 USD 住宅着工件数[前月比] 1月
22:30 USD 建設許可件数[年率換算件数] 1月
22:30 USD 建設許可件数[前月比] 1月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
00:00 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数 2月
- 今日のトレードポイント -
15日ユーロ圏財務省会合で、ギリシャへの支援実施を決定する予定でしたが、支援条件が満たされていなかったことから、支援の一部もしくは全てについて延期する方策が検討されたことで、リスク回避の動きが強まっています。このまま追加支援が延期された場合、同国のデフォルト懸念が高まるため、新規のネガティブ材料をきっかけに格好の売り場になる可能性も考えられ警戒感を高めておきたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.00-79.50 ユーロ・円 100.50-103.50 ポンド・円 121.00-124.50