FXレポート

日銀の追加金融緩和を背景に円売り優勢!!

昨日のドル円は、東京市場で米格付け会社ムーディーズが欧州6カ国(イタリア、スペイン、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、マルタ)の国債格付けを引き下げを発表し、イギリスとフランスの最高ランク「AAA」見通しを「ネガティブ」に変更したことを受けて、リスク回避の円買いから77.364円まで下落しました。しかし、円買いが一巡すると次第にドル買いが優勢になり「往って来い」の展開になるなか、日銀の追加金融緩和の決定を受けて円売りが優勢になり77.90円付近まで上昇しました。欧米市場では円安の流れが意識されるなか、米小売売上高が市場予想から悪化したことにくわえ、欧米株式の下落を受けてリスク回避のドル買いが優勢になったことから、78.534円まで大幅に上昇し78.414円(前日比:+0.835)で取引を終えました。

ユーロ円は序盤、米格付け会社ムーディーズが欧州6カ国の国債格付けを引き下げたほか、イギリスとフランスの格付け見通しを引き下げたことをきっかけにユーロ売りが先行し101.826円まで下落しました。しかしその後に、日銀の追加金融緩和の発表を受けて、円売りが優勢になったことで102.60円付近まで反発。欧州市場に入っても円売り地合いのなか、独ZEW景況感調査が5.4と市場予測の-11.8から大幅に改善したことを受けて、リスク許容度が高まり103.15円付近まで強含む展開でした。NY市場では、ギリシャとトロイカとの二次支援に関してさらなる技術的な協議が必要になったことを背景に、同国への先行き不透明感からユーロ売りが散発的に入ったものの、日銀の金融緩和を材料とした円売りも同時に入っていたことから、103.00円付近で売買が交錯し102.930円(前日比:+0.577)で取引を終えました。

≪2012年2月14日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り46% 買い54%
ユーロ・円  :「ブル」売り52% 買い48%
ユーロ・ドル :「ベア」売り47% 買い53%
英ポンド・円 :「ブル」売り41%  買い59%
豪ドル・円  :「ブル」売り42% 買い58%
NZドル・円  :「ベア」売り73% 買い27%

【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 金融経済月報(基本的見解)
15:30 FRF 国内総生産(GDP、速報値)[前期比] 10-12月期
16:00 DEM 国内総生産(GDP、速報値)[前期比] 10-12月期
16:00 DEM 国内総生産(GDP、速報値)[前年同期比] 10-12月期
18:30 GBP 失業保険申請件数 1月
18:30 GBP 失業率 1月
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、速報値)[前期比] 10-12月期
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、速報値)[前年同期比] 10-12月期
19:00 EUR 貿易収支 12月
19:30 GBP 英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告(インフレリポート)
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 12月
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
22:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 2月
23:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 12月
23:15 USD 鉱工業生産[前月比] 1月
23:15 USD 設備稼働率 1月
00:00 USD NAHB住宅市場指数 2月
04:00 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨


                           - 今日のトレードポイント -

日銀の追加金融緩和お決定を受けて円売りが選好されています。ただし、ギリシャとトロイカとの追加金融支援の協議が長引く様相を呈しているほか、米小売売上高の悪化もあり、ドル円は大幅上昇の反動が出る可能性も高く警戒しておきたいでしょう。また、本日もギリシャの債務協議の動向に警戒しつつ、ニューヨーク連銀製造業景気指数や米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目したいところです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円   76.50-78.50  ユーロ・円 100.50-103.50  ポンド・円 120.00-123.50

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