欧州の債務問題に振らされる展開か!?
昨日のドル円は、東京市場で本邦国際収支が市場予想を下回ったことから、円売りが優勢となり77.15円付近まで上昇しました。しかし、欧州市場ではギリシャのパパデモス首相と3党党首の会談の内容を見極めたいとして、上値の重い動きになりました。NY市場では、NYダウの軟調推移を受けて下値を試す展開となり一時76.711円まで軟化したものの、その後に明日のイングランド銀行(BOE)金融政策決定会合(MPC)で、資産購入枠が拡大されるとの観測から、対ポンドドルでドル買い圧力が強まりドル円にも波及したことで77円台を回復し77.034円(前日比:+0.262)で取引を終えました。
ユーロ円は序盤、弱い本邦国際収支を受けて円売りが強まったほか、ギリシャの債務交換協議が合意されるとの期待感からユーロ買いが散発的に入り102.45円付近まで上昇しました。欧州市場では、ギリシャ首相と3党党首の会談入りが報じられ、市場では様子見ムードが広がるなか、積極的な取引が控えられたことから102.30円付近でのもみ合いとなりました。NY市場では、欧州中央銀行(ECB)内でギリシャの債務再編における貢献に関して意見が割れていると報じられたことに嫌気し101.654円まで下落したものの、9日にユーロ圏財務相会合が開催されることが明らかになったことで、ギリシャ支援策に対する期待から買い戻しが優勢となり102.144円(前日比:+0.342)まで持ち直し取引を終えました。
≪2012年2月8日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り23% 買い77%
ユーロ・円 :「ベア」売り58% 買い42%
ユーロ・ドル :「ベア」売り79% 買い21%
英ポンド・円 :「ブル」売り30% 買い70%
豪ドル・円 :「ブル」売り39% 買い61%
NZドル・円 :「ベア」売り55% 買い45%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 消費者態度指数・一般世帯 1月
15:45 CHF スイスSECO消費者信頼感指数 1月
18:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比] 12月
18:30 GBP 製造業生産指数[前月比] 12月
18:30 GBP 貿易収支 12月
21:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 12月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
00:00 USD 卸売在庫[前月比] 12月
本日は欧州の債務問題に関してイベントが複数控えています。ギリシャの債務交換協議は大詰めを迎えておりギリシャ首相と3党首の会談を終えて、首相とトロイカとの協議に入っています。また、欧州時間にはユーロ圏財務省会合のほか、欧州中央銀行(ECB)理事会やイングランド銀行(BOE)金融政策委員会(MPC)も予定されております。MPCでは、BOEによる資産購入枠の拡大観測が出ており警戒感を高めておきたいです。その他では、欧州問題に関する要人発言やヘッドラインによる突発的な動きに注意したいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 76.00-78.00 ユーロ・円 99.50-103.50 ポンド・円 119.50-123.50