強い米雇用統計を受けてリスクオン相場になるか!?
金曜日のドル円は序盤、NY時間に米雇用統計の発表を控えてポジション調整目的の取引に終始したことで、76.20円付近で推移しました。欧州市場に入ると、英サービス業PMIが強い結果となり、リスクオンの流れからポンドドルの上昇がドル円に波及し76.30円付近までやや強含む展開に。NY市場では、注目されていた米雇用統計は非農業部門雇用者数変化が24.3万人と市場予想の14万人を大幅に上回ったほか、同失業率も前回の8.5%から8.3%に改善したことで、ドル買いが優勢になり一時76.735円まで上昇しました。ただ引けにかけて、短期筋の利益確定の売りに押され小幅に値を崩し76.569円(前日比:+0.347)で取引を終えました。
ユーロ円は序盤、ポジション調整主体の動きから99.927円まで弱含む展開になったものの、売りが一巡すると緩やかに切り返し下げ幅を縮小しました。欧州市場では、英サービス業PMIが56.0と市場予想の53.3を上回ったことを受けて、リスク選好の高まりからユーロ買いが優勢となり100.50円付近まで上昇。NY市場では、強い米雇用統計を受けて一時100.873円まで急騰したものの、その後にギリシャのパパデモス首相が辞任するとの噂が広がり100.160円まで反落しました。しかし、引けにかけて、ギリシャ政府が辞任を否定したことで買い戻しが入り100.664円(前日比:+0.473)まで上昇し取引を終えました。
≪2012年2月3日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り21% 買い79%
ユーロ・円 :「ブル」売り46% 買い54%
ユーロ・ドル :「ベア」売り75% 買い25%
英ポンド・円 :「ブル」売り36% 買い64%
豪ドル・円 :「ブル」売り39% 買い61%
NZドル・円 :「ベア」売り65% 買い35%
【今日の主な経済指標】
09:30 AUD 小売売上高[前月比] 12月
20:00 DEM 製造業新規受注[前月比] 12月
00:00 CAD Ivey購買部協会指数 1月
- 今日のトレードポイント-
先週のドル円は、25日米連邦公開市場委員会(FOMC)で2014年末まで異例の低金利政策が続くとしたことで上値の重い展開となるなか、ギリシャの債務交換協議の懸念したリスク回避の円買いも加わり年初来安値の76.027円をつけました。本日のドル円は強い米雇用統計を受けて、米景気の回復期待を背景にリスク許容度が改善していることから、短期的にみて買いが入りやすい地合いになるかもしれません。ただし、長期的には米国の低金利政策について長期化観測もあることから、強気一辺倒にはいかないと考えられます。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 76.00-77.50 ユーロ・円 99.00-102.50 ポンド・円 119.50-123.50