複数のイベントをこなし、レンジ相場を抜け出せるか!?
昨日のドル円は、序盤に仲値に向けてドル買いが強まると76.873円まで堅調に推移しました。しかしその後、中国GDPが市場予想を大幅に上回り、対資源国通貨を中心にドル売りが強まったことでドル円は76.55円付近まで反落。欧米市場では、売りが一巡して戻りを試す展開に。76.80円付近まで上昇したものの、本日高値を前に上値の重さが確認されたことから、もみ合う形となり76.823円(前日比:+0.022)で取引を終えました。
ユーロ円は、日経平均やGlobexのNYダウ先物が上昇したことを背景にリスク選好姿勢が強まり、東京市場にかけて97.75円付近まで強含む展開となりました。欧州市場では、ユーロ圏やドイツの景況感指数が市場予想を上回ったほか、スペイン国債の入札が堅調だったことが好感されユーロ買いが先行し一時98.314円まで上昇しました。しかし、NY市場に入ると、欧州委員会はハンガリー政府が中央銀行の独立性を脅かしているとし、同国への法的措置も辞さない構えを示したことから、リスク回避のユーロ売りが優勢となり97.854円(前日比:+0.586)まで値を崩して取引を終えました。
≪2012年1月17日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り12% 買い88%
ユーロ・円 :「ブル」売り37% 買い63%
ユーロ・ドル :「ベア」売り54% 買い46%
英ポンド・円 :「ブル」売り13% 買い87%
豪ドル・円 :「ブル」売り37% 買い63%
NZドル・円 :「ベア」売り58% 買い42%
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比] 11月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前月比] 12月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 12月
18:30 GBP 失業保険申請件数 12月
18:30 GBP 失業率 12月
19:00 EUR 建設支出[前月比] 11月
19:00 EUR 建設支出[前年同月比] 11月
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 11月
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
22:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比] 12月
22:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比] 12月
23:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 11月
23:15 USD 設備稼働率 12月
23:15 USD 鉱工業生産[前月比] 12月
00:00 USD NAHB住宅市場指数 1月
06:45 NZD 四半期消費者物価(CPI)[前期比] 10-12月期
- 今日のトレードポイント-
本日は、英失業率や米生産者物価指数、米鉱工業生産などの経済指標にくわえ、米大手金融機関のゴールドマンサックスの決算発表など複数のイベントが控えています。ただ、ドル円は年始から76円台半ばから77円台前半での狭い範囲での取引となっており、このレンジを抜け出す材料としては力不足感が否めないです。一方、テクニカル面ではあらかじめレンジ取引になった場合を想定し、ボリンジャーバンドの±2σを反転サインとして売買を検討するのもいいかもしれません。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 76.00-78.00 ユーロ・円 96.00-99.00 ポンド・円 116.00-119.00