リスク回避のドル買い止まらず
昨日のドル円はアジア時間ではもみ合いの展開となり、76.70円から76.80円付近で小休止の状態となりました。欧州時間に入るとユーロ圏における債権問題の話題が背景となり欧州株式相場は軟調な推移となりました。結果、リスク資産圧縮の流れが起こり、外国為替市場ではドル買い・円買いの展開になりました。22時過ぎにはADP社発表の12月全米雇用レポートにおいて、政府部門を除く非農業部門雇用者数が市場予想を上回る結果となったことを受けドル買いが加速。ドル円においても77.20円付近まで上値を拡大しました。
その後は調整戻しを行うこともなく下支えられ、昨日の取引を終えました。
ユーロ円もアジア時間ではもみ合いの展開となりました。欧州時間に入ると欧州株式市場の下落を受けユーロ売り・ドル買いの展開となり、2000年12月以来の安値水準となる98.50円付近まで下落。
その後、98.70円付近まで調整戻しを行いましたが、上値は重いまま昨日の取引を終えました。
≪2012年1月5日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
ユーロ・円 :「ブル」売り13% 買い87%
ユーロ・ドル :「ブル」売り16% 買い84%
英ポンド・円 :「ブル」売り18% 買い82%
豪ドル・円 :「ブル」売り27% 買い73%
NZドル・円 :「ブル」売り35% 買い65%
【今日の主な経済指標】
17:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 12月
19:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 12月
19:00 EUR 小売売上高[前月比] 11月
19:00 EUR 小売売上高[前年同月比] 11月
19:00 EUR 失業率 11月
20:00 DEM 製造業新規受注[前月比] 11月
21:00 CAD 新規雇用者数 12月
21:00 CAD 失業率 12月
22:30 USD 非農業部門雇用者数変化[前月比] 12月
22:30 USD 失業率 12月
昨日の取引も欧州株式相場に翻弄される状態となりました。本日は米雇用統計の発表があり、引き続きボラタイルな展開となりそうです。昨日の取引において市場ではリスク回避のドル買いが進行していることから、雇用統計の結果如何によってはドル売り・円買いの展開となることが考えられます。
アーリーヨーロッパとNY時間では取引スタンスを柔軟に変える必要があるかもしれません。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 75.70-77.80 ユーロ・円 97.80-99.80 ポンド・円 118.20-120.50