FXレポート

良好な米経済指標を受けて、リスク選好姿勢継続か!?

昨日のドル円は序盤、日銀短観で四半期大企業製造業業況判断が-4と市場予想の-2を下回ったが材料視されず、78.05円付近での方向感に乏しい展開になりました。欧州市場に入ると、一部通信社が「欧州中央銀行(ECB)は危機を避けるため資本規制の緩和を望んでいる」と報じたことをきっかけに、リスク回避姿勢の後退からドル売りが強まり77.736円まで緩やかに軟化しました。NY市場では、米新規失業保険申請件数が36.6万件と予想の39万件から改善されたほか、ニューヨーク連銀製造業景気指数も9.53と予想の3.00を上回ったものの、安全通貨のドルと円が同一方向で売買されたことで影響は限定的となり77.903円(前日比:-0.150)で取引を終えました。

ユーロ円は序盤、仲値にかけて外貨不足が観測され101.45円付近まで強含んだものの、その後に本邦輸出勢の売りから値を崩す展開になりました。欧州市場では、スイス国立銀行(SNB)が1ユーロ=1.20CHFを維持すると発表し、一部で噂されていた上限引き上げの追加措置について言及されなかったことから、対スイスフランを中心にユーロ売りが強まると、ユーロ円にも波及し101.044円まで反落。NY市場では、良好な米経済指標を背景にリスク回避の動きが後退。ユーロ円は前日比+0.081円となる101.417円まで持ち直して取引を終えました。

≪2011年12月15日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り27% 買い73%
ユーロ・円  :「ブル」売り21% 買い79%
ユーロ・ドル :「ブル」売り39% 買い61%
英ポンド・円 :「ブル」売り26%  買い74%
豪ドル・円  :「ブル」売り17% 買い83%
NZドル・円  :「ブル」売り25% 買い75%

【今日の主な経済指標】
16:45 FRF  企業景況感指数 12月
19:00 EUR  貿易収支 10月
22:30 CAD  対カナダ証券投資額 10月
22:30 USD  消費者物価指数(CPI)[前月比] 11月
22:30 USD  消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 11月
22:30 USD  消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比] 11月  
 

- 今日のトレードポイント-


米経済指標は新規失業保険申請件数とニューヨーク連銀製造業景気指数がともに予想から上振れとなり、米景気の回復期待を背景に株価も上昇しています。しかし、ラガルドIMF専務理事は講演で「ユーロ圏の債務危機は加速している」「世界経済の見通しは暗い、これに免疫のある国や地域はない」との発言をしており、中期的にはダウンサイドリスクが高く、仮にリスク選好の展開になっても上値は限定的になりそうです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円   77.00-78.50  ユーロ・円 100.50-102.50  ポンド・円 120.00-122.00

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