FXレポート

明日の米雇用統計を控え、動意に乏しい展開か!?

昨日のドル円は序盤、月末のゴトー日(5,10日)とあって仲値に向けてドル買いが先行し78.10円付近まで上昇したものの、仲値を過ぎると国内輸出企業から売りが入り77.85円付近まで反落しました。欧州市場に入ると、欧州財政問題で揺れるイタリアの当局者の「欧州中央銀行(ECB)の役割が変更されない場合はユーロ崩壊の危険性がある」との発言内容が伝わると、リスク回避の動きからユーロが売られ、一方で安全通貨としてドルが買われたことからドル円は78.00円付近を底堅く推移。しかし、NY市場に入ると、米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、カナダ中銀、英中銀、日銀、スイス国立銀行の6ヶ国が共同声明でドルスワップ協定によるドル資金供給の金利を現行から50ベーシスポイント(bp)引き下げることで合意したとの発表を受けて、ドルが全面安の展開になるとドル円は一時77.293円まで下落しました。引けにかけて、週末の米雇用統計を控えてポジション調整の買いが入ったことで前日比-0.283円となる77.587円まで持ち直し取引を終えました。

ユーロ円は序盤、ユーロ圏財務相会合で採択された「欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の機能強化に向けた修正指針」等が伝わったものの、ユーロ円への影響は限定的で103.90円付近を小動き。欧州市場に入ると、欧州株式が寄り付きから軟調な展開になったことにくわえ、イタリアの当局者が「欧州中央銀行(ECB)の役割が変わらなければ、ユーロ圏が崩壊する恐れがある」との発言が嫌気され、ユーロ売りが強まると一時103.345円まで下落しました。その後のNY市場では、米連邦準備理事会(FRB)をはじめとする主要6ヶ国が協調してドルスワップ協定の金利を引き下げたことを受けて、ユーロドルでのユーロ買いドル売りが強まると、ユーロ円も連れて104.719円まで上昇し104.263円(前日比:+0.555)で取引を終えました。


≪2011年11月30日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り23% 買い77%
ユーロ・円  :「ブル」売り44% 買い56%
ユーロ・ドル :「ベア」売り75% 買い25%
英ポンド・円 :「ブル」売り34%  買い66%
豪ドル・円  :「ブル」売り30% 買い70%
NZドル・円  :「ブル」売り28% 買い72%

【今日の主な経済指標】
15:45 CHF 四半期国内総生産(GDP)[前期比] 7-9月期
17:30 CHF SVME購買部協会景気指数 11月
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 11月
18:30 GBP 製造業購買担当者景気指数(PMI) 11月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
00:00 USD 建設支出[前月比] 10月
00:00 USD ISM製造業景況指数 11月


                         今日のトレードポイント

米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、カナダ中銀、英中銀、日銀、スイス国立銀行の6ヶ国が流動性対策に着手したことが好感され、リスク許容度が改善しています。しかし、欧州の財政問題が解決していないほか、今週末に米雇用統計を控えていることから、ポジションを傾けにくい地合いになるかもしれません。

[今日の予想レンジ]
ドル・円   76.50-78.50  ユーロ・円 103.00-105.00  ポンド・円 121.00-124.00

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