欧州債務問題を手掛かりにドル買い進行!!
金曜日のドル円は序盤、メルケル独首相が欧州共同債について否定的な見解が示されたことを背景に欧州の債務問題への懸念から、リスク回避のドル買いが先行し77.55円付近まで上昇しました。欧州市場に入ると、イタリア、スペインの国債利回りがユーロ導入以来の最高水準に達するなど、欧州の債務危機の懸念が一段と強まりユーロ売りが優勢になったものの、安全通貨のドルと円が同時に売買されたことから動意に欠ける展開になりました。NY市場では、感謝祭明けとなるNYダウが堅調推移したことを受けて、リスク回避の巻き戻しからドル買いが優勢になると77.784円まで上昇し77.735円(前日比:+0.633)で取引を終えました。
ユーロ円は、東京市場で仲値公示にかけて外貨不足が観測されたことから103.249円まで上昇しました。欧州市場に入ると、イタリア、スペイン債の利回り上昇を背景に欧州の債務問題の懸念が強まったほか、欧州株式やGlobexのNYダウ先物が前日比マイナス圏へ値を崩したこともユーロ売りを後押しし102.489円まで軟化。しかしNY市場に入ると、欧州株式が持ち直したことをきっかけにユーロを買い戻す動きとなったほか、週末要因によるポジション調整の買いも散発的に入り前日比+0.043円となる102.933円まで上昇し取引を終えました。
≪2011年11月25日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り49% 買い51%
ユーロ・円 :「ブル」売り27% 買い73%
ユーロ・ドル :「ベア」売り35% 買い65%
英ポンド・円 :「ブル」売り30% 買い70%
豪ドル・円 :「ブル」売り13% 買い87%
NZドル・円 :「ブル」売り15% 買い85%
【今日の主な経済指標】
18:00 EUR マネーサプライM3[前年同月比] 10月
21:00 DEM GFK消費者信頼感調査 12月
00:00 USD 新築住宅販売件数[年率換算件数] 10月
00:00 USD 新築住宅販売件数[前月比] 10月
- 今日のトレードポイント -
本日のおもな米経済指標は新築住宅販売件数の発表が控えているものの、欧州の債務問題に伴うリスク許容度の変化がメインテーマになっていることから、動意薄な反応になりそうです。また、直近ではユーロを主導で取引されており、一方で安全通貨のドルと円は同一方向での売買となっていることからも蚊帳の外におかれるかもしれません。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 76.00-78.50 ユーロ・円 103.00-105.50 ポンド・円 120.00-122.50