FXレポート

米雇用情勢に不安残る!!クロス円は上値の重い展開

昨日は新規材料にも乏しく手がかりの少ない状況から狭いレンジでの値動きとなった。しかし、ロンドン時間序盤から英・独の株式相場が弱含んで推移し、ダウ先物が下げに転じると円買いの流れに。そして、ニューヨーク市場の時間帯には週末の米雇用統計の前哨戦となる8月ADP全米雇用統計が市場予測を下回ったことで更に円高方向に進む結果となり、ドル円は92.073、ユーロ円は131.035まで下落した。その後もNYダウが軟調な推移となったことから、対円でのドルやユーロは上値の重い展開が続き、ドル円は92.168、ユーロ円は131.508と、円高水準で引けた。

さて、本日の為替相場であるが、金融機関破綻報道による金融不安や依然として根強く残る世界景気回復に対する懸念から、高金利通貨やユーロを積極的に買われる展開と考えるのはや困難な状況であろうか。また、昨日発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では「景気下振れリスクの後退」について言及されていたものの、市場での反応が薄かったことも景気先行き不透明感にやや神経質な状況となっていることの現われとも考えられそうだ。

本日、経済指標ではユーロ圏小売売上高、米新規失業保険申請件数、米ISM非製造業景況指数等の発表が控えており、一喜一憂する場面が見られる可能性がある。今週末の米雇用統計を控えドル円は昨日見られた92円台での攻防戦、ユーロは131円台を維持できるかどうかが注目されそうだ。


[本日の予想レンジ]

 ドル ・円  91.50-93.50
 ユーロ・円 130.80-134.50
 ポンド・円 148.20-152.50

【本日の主な経済指標】

 10:30(豪) 貿易収支
 17:00(欧) サービス部門購買担当者景気指数
 17:30(英) サービス部門購買担当者景気指数
 18:00(欧) 小売売上高
 20:45(欧) 欧州中央銀行(ECB)政策金利
 21:30(米) 新規失業保険申請件数
 23:00(米) ISM非製造業景況指数

さて、マーケット参加者のポジションは......

 ≪2009年9月2日クローズ時点≫
 ドル・円    : 「ブル」
 ユーロ・円  : 「ブル」
 ユーロ・ドル :  「ベア」
 英ポンド・円 :  「ブル」
 豪ドル・円  : 「ブル」
 NZドル・円  :  「ブル」

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


 ドル・円は「ブル」
 足元の雇用情勢の不安が払拭されず、円高ドル安の流れが強まっている。参加者は依然として
 「ブル」を選択したまま、週末の雇用統計待ちの状況であろうか。本日の新規失業保険申請
 件数等の内容が振るわない結果となれば更なる下値を模索する展開も予想されるため注意したい。
  
 ユーロ・円は「ブル」
 本日発表の欧州中央銀行(ECB)政策金利は据え置きの予想。ユーロ円は本日も株価の動き
 を睨みながらの推移になると思われるが、売りバイアスが強まっている状況とも考えられる。
 対ドルでのユーロ売りに連れる状況でもあるため、更に慎重な判断が必要となろう。

 ポンド・円は「ブル」
 ポンド円は下値を模索する展開が続いている模様。まずは、149円台を維持できるかどうかが焦点
 となろうが、それを下回ると7月の安値146.80付近も視野に入ってくるか。
 

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