FXレポート

米景気の二番底懸念払拭でリスク選好の流れになるか!?

昨日のドル円は序盤、安住財務相が「行き過ぎた円高に対しては断固たる措置を行う」「円高への対応の準備を事務方に指示した」と発言し円高への対応を受け、介入警戒感から円売りが強まり一時76.487円付近まで上昇しました。しかし欧州市場に入ると、独とユーロ圏のサービス部門購買担当者景気指数がいずれも市場予想から悪化したことを背景に、リスクオフの流れとなり76.05円付近まで軟化。NY市場に入っても、シカゴ連銀全米活動指数が弱い結果を受けて75.991円まで僅かに安値を更新しました。引けにかけては、日本政府・日銀による介入警戒感から76.00円付近を底堅く推移し76.055円(前日比:-0.114円)で取引を終えた。

ユーロ円は序盤、安住財務相の為替介入を示唆した発言を受けて、円売りが強まり105.897円まで上昇しました。その後、日経平均が高値引けしたほか、時間外の米10年債利回りが上昇したことを背景にリスク選好の動きが強まり106.462円まで一段高に。しかし欧州市場に入ると、ユーロ圏と独の経済指標が市場予想を下回ったことにくわえ、ユンケル・ユーログループ議長が「投資家の損失負担は21%よりかなり高い必要がある」などと発言したこともユーロの重石となり105.151円まで反落しました。NY市場では、23日EU首脳会議の内容を受けNYダウが100ドル超の大幅続伸するなか、AP通信が独政府筋の話として「欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模は1.4兆ドル超になる」と報じられると、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ105.930円(前日比:+0.087円)まで上昇し取引を終えました。


≪2011年10月24日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り2%  買い98%
ユーロ・円  :「ベア」売り48% 買い58%
ユーロ・ドル :「ベア」売り88% 買い12%
英ポンド・円 :「ブル」売り26%  買い74%
豪ドル・円  :「ブル」売り22% 買い78%
NZドル・円  :「ブル」売り32% 買い68%

【今日の主な経済指標】
15:00 DEM  GFK消費者信頼感調査 11月
15:45 FRF  消費者信頼感指数 10月
17:30 GBP  四半期経常収支 4-6月期
21:30 CAD  小売売上高[前月比] 8月
21:30 CAD  小売売上高(除自動車)[前月比] 8月
22:00 CAD  カナダ銀行 政策金利
22:00 USD  ケース・シラー米住宅価格指数 8月
22:00 USD  ケース・シラー米住宅価格指数[前年同月比] 8月
23:00 USD  消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード) 10月
23:00 USD  住宅価格指数[前月比] 8月
23:00 USD  リッチモンド連銀製造業指数 10月


                         今日のトレードポイント

米景気の二番底懸念は燻っているものの、NYダウが12,000ドル付近まで回復していることや米10年債利回りも2.3%付近まで持ち直していることから、リスク回避の流れが一服しリスク選好の流れに変わるかもしれません。本日の米経済指標は、ケース・シラー米住宅価格指数、消費者信頼感指数、住宅価格指数、リッチモンド連銀製造業指数など複数の発表を控えており、リスク許容度の変化を見極めたいでしょう。

[今日の予想レンジ]
ドル・円   75.50-77.00  ユーロ・円 104.00-107.00    ポンド・円 120.00-123.50

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