FXレポート

欧州債務問題の懸念は強く、各通貨「いって来い」の動き!!

昨日のドル円は、東京時間に欧州財政不安を背景にリスク回避が先行しクロス円の下落につれて下押す展開となりましたが、日本が祝日のため取引が薄く次第に76円台後半で膠着相場となりました。欧州時間に入ると欧州株が軟調に始まったことでリスク回避の円買い・ドル買いが入り、両方向からの買い圧力のため大きくは動かずドル円は76.80円付近で推移。NY市場に入るとダウ平均が200ドル超の下落したことを背景に円買い圧力が高まり、ストップロスの売りも誘発。日本時間23時半には一ヶ月ぶりとなる安値76.327円まで下押ししました。中盤以降はギリシャ財務省の「IMF・EUとの電話協議を明日以降も継続する」との発言を受けて、76円台半ばまで小幅に反発しましたが買いは継続せず、76.545円(前日比-0.284円)で取引を終えました。

ユーロ円は、週末のユーロ圏財務相会合にてギリシャへの次回融資を10月に実施することが決定されましたが、具体的な手段などは示されなかったことで不安を払拭するには至らず、東京市場では失望売りが先行。一時104.992円まで下落しましたが、売りが一巡すると次第に105.00円付近でもみ合いとなりました。欧州勢の参入後は欧州株が寄り付きから軒並み安となっていることも上値を重くし、再びリスク回避からのユーロ売りが優勢となりました。NY市場に入ってもアジア・欧州の株式市場の流れを引き継いでダウ平均が大幅反落で始まり、ECBによる先週1週間の債券購入額が予想を下回ったことも嫌気されて日本時間23時半には安値103.965円まで下げ幅を拡大。その後、ギリシャが「IMF・EUとの電話協議を明日以降も継続する」との発言が伝わると徐々に買い戻される展開となり、ギリシャ財務省が「ギリシャとトロイカとの契約は近い」と報道されたことで104.801円(前日比:-1.116円)まで下げ幅を縮小して取引を終えました。


≪2011年9月19日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り 5%  買い95%
ユーロ・円  :「ブル」売り10%  買い90%
ユーロ・ドル :「ブル」売り37% 買い63%
英ポンド・円 :「ブル」売り 7% 買い93%
豪ドル・円  :「ブル」売り 3% 買い97%
NZドル・円  :「ブル」売り15% 買い85%

【今日の主な経済指標】
08:01 GBP  ライトムーブ住宅価格[前月比] 9月
18:00 EUR  建設支出[前月比] 7月
18:00 EUR  建設支出[前年同月比] 7月
23:00 USD  NAHB住宅市場指数 9月


10:30 AUD  豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表   
14:00 JPY  景気一致指数(CI)・改定値 7月
14:00 JPY  景気先行指数(CI)・改定値 7月
15:00 DEM  生産者物価指数(PPI)[前月比] 8月
15:00 CHF  貿易収支 8月
18:00 EUR  ZEW景況感調査 9月
18:00 DEM  ZEW景況感調査(期待指数) 9月
21:30 CAD  景気先行指数[前月比] 8月
21:30 CAD  卸売売上高[前月比] 7月
21:30 USD  住宅着工件数[年率換算件数] 8月
21:30 USD  住宅着工件数[前月比] 8月
21:30 USD  建設許可件数[年率換算件数] 8月
21:30 USD  建設許可件数[前月比] 8月


                                          今日のトレードポイント

結果を見極めようと様子見ムードが強まっていた為、ユーロ圏財務相会合の結果には不安が払拭されず失望売りとなりました。22-23日にはG20財務相・中央銀行総裁会議が予定されており、欧州問題に関する議題は持ち越され、再び様子見ムードが強まる可能性がありそうです。今夜は米住宅着工件数、建設許可数などの経済指標を控えており、前回結果より弱い予想となっていますが結果によっては短期的な荒い値動きとなる可能性もあるため注意する必要がありそうです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円 75.00-77.50  ユーロ・円 103.00-105.50  ポンド・円 119.00-121.50

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