FXレポート

再びリスク回避の動き!

ドル円は株式市場でリスク回避の動きが広がったことに加え、米金利の低下も円高要因に働き一時93.157円まで売り込まれた。その後、発表された四半期の国内総生産(GDP)改定値や週間新規失業保険申請件数などの米経済指標が好調な内容となったことで、瞬間的にドル買いが強まる場面もあったものの材料に対する反応が悪く戻りは限定的で終値は93.544円。

ユーロ円は一進一退。序盤はリスク回避の動きからユーロ売り円買いの流れで一時132.874円までの下落局面も見られたが、ジョーダンSNB理事による「SNBはスイスフランの上昇も容認出来ない」等の発言や原油価格の急伸が後押しとなり、ドル売り円売りの流れに変わりユーロ円は値を戻し、ほぼオープンと変わらず134.206円で引けた。

ポンド円は4日連続下落。英国の景気回復の遅れが懸念されているなか発表された英国の今年第2四半期の総合事業投資は前期比-10.4%・前年比-18.4%と事前予想(前期比:-3.6%・前年比:-12.2%)を大きく下回る結果に。ロンドン株式相場も発表を受け続落。これが嫌気され、一時151.037円まで下落局面もあり、152.222円で引けた。


さて本日の展開だが、ここ数日ドル円は、強めの経済指標など好材料に対しても市場は反応が鈍く、逆にネガティブな材料が出れば、反動による下落が大きくなる傾向が見受けられる。日替わりで入れ替わる「リスク回避」と「リスク選好」に振り回されているが、目先はダウの高値警戒感から株安、リスク回避の動きに注意を払いたい。また週末には日本の衆院選が控えており、不透明感も残る為リスクポジションは縮小する動きも必要だろう。

ユーロ円も、株価下落・リスク許容度の低下に備えて円を買い戻す動きが強まる可能性を軽視できない。一昨日発表された IFO景気動向指数が上振れしたにもかかわらず135円を抜けきれなかったことも当面の上値を限定しているようにも感じるが、まず本日18:00発表の欧州消費者信頼感の結果を見極めてみたい。

一方、ポンド円は英国の財政悪化や増税見通し、BOEの緩和政策の長期化観測などが嫌気され、下値を模索する展開が続きそう。さらには原油市場の調整局面入りを背景に売り圧力が強まっており、積極的に買いづらい状況ではある。



[本日の予想レンジ]

ドル ・円   92.80-94.20
ユーロ・円 131.80-134.80
ポンド・円 151.80-153.50

【本日の主な経済指標】

07:45(ニ)  住宅建設許可件数
08:30(日)  全国消費者物価指数
08:30(日)  失業率
17:30(英)  四半期国内総生産
18:00(欧)  消費者信頼感
21:30(米)  個人消費支出
21:30(米)  個人所得
21:30(加)  四半期経常収支
23:00(米)  ミシガン大学消費者態度指数


さて、マーケット参加者のポジションは......

 ≪2009年8月27日クローズ時点≫
 ドル・円     : ブル
 ユーロ・円   : ブル
 ユーロ・ドル :  ベア
 英ポンド・円 :  ブル
 豪ドル・円   : ブル
 NZドル・円   :  ブル

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


 ドル・円は「ブル」
 ドル円は、94円付近でのレンジが崩れ93.50円を割り込んだ。93円前半では押し目買いが膨らみ「ブル」。
 ダウは8営業日続伸。しかし勢いは徐々に鈍っており、リスク選好もそろそろ飽和に達しているとも見れる。
 8営業日で400ドル以上も上昇しているだけに、むしろ高値警戒感によるダウの反落も考えられ、
 ドル円の下値余地拡大も頭に入れておきたい。
 

  ユーロ・円は「ブル」
 好調な欧州経済とリスク回避の動きが交錯し方向感がない一日、ポジションも拮抗したがわずかに「ブル」。
 本日は、経済指標の他に株価、原油価格も注視しながらの取引となるだろう。
 
 ポンド・円は「ブル」
 3日間でポンドが主要通貨に対して一番弱い通貨となっており、ポンドの苦戦が続いている。
 参加者は151円付近では底値とみて強気のスタンスで望んでいるが、量的緩和を継続している
 ポンドは今後も慎重に取引したい。

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