FXレポート

米住宅に回復の兆し!消費者信頼感指数に注目!?

昨日のドル円は先週の米国住宅指標の上振れやバーナンキFRB議長の楽観的コメントを好感し3日続伸。欧米市場で、日本株や欧州株の上昇を背景にリスク志向の改善からドル円も買い進められた影響が残った。ただ、米国市場の取引時間帯では利益確定の売りや、米金利低下に連動した円買いドル売りもあり、上昇は限定的となり結局94.567円で取引を終えた。

ユーロ円は横ばい。リスク許容度が回復していることや、欧州の景気回復期待も高まっていることから買いが先行する形となったがメルシュ・ルクセンブルク中銀総裁による「過度な楽観は避けるべきだ」「現在の回復局面は持続不可能かもしれない」等の慎重な見方が冷や水となり135.255円で引けた。

さて本日のドル円は、総額1000億ドルを超える米国債入札を控えており、利回り上昇を受けて米国債の需要は堅調と見られ、入札用のドルの手当て買いが強まる可能性が高い。また巨額の売り出しによる消化不良でさらに利回りが上昇すれば、ドル買い材料になりうるだろう。また今夜は、消費者信頼感指数に注目が集まっており、米住宅に回復の兆しが見えてきた中で個人消費にも一定の評価が出来れば95円を意識した展開になるかもしれない。

ユーロに関しては、リスク許容度が回復していることや、強い結果となった独・仏・ユーロ圏の第2四半期GDP、そしてZEW景況感調査とユーロを取り巻く環境は良好をキープしている。また、明日発表の8月の独IFO景気動向が前回87.3より改善の予想89.0という数値が見込まれていることで対ドル・対円とも強気スタンスを維持してもよさそうだ。しかし、株価、特に下落の著しい中国株には注視していかなければならない。

またクロス円は、週末に衆院選を控えていることから、ポジションを大きく傾けづらい。自民党の大敗・政権交代は織り込み済みであり、民主党政権交代の期待から一時円高に振れる予想できるが、対米政策、為替政策や外貨準備戦略には不透明な点も多く、またバラ撒き政策による財政悪化や格下げ懸念なども十分織り込む必要があり、堅調地合ながらも、選挙前には慎重に見極めていきたい。


[本日の予想レンジ]

ドル ・円   93.30~95.80
ユーロ・円 134.50~137.20
ポンド・円 153.80~156.50


【本日の主な経済指標】

15:00(独)  国内総生産
22:00(米)  ケース・シラー米住宅価格指数
23:00(米)  住宅価格指数
23:00(米)  リッチモンド連銀製造業指数
23:00(米)  消費者信頼感指数

さて、マーケット参加者のポジションは......

 ≪2009年8月25日クローズ時点≫
 ドル・円     : ブル
 ユーロ・円   : ブル
 ユーロ・ドル :  ベア
 英ポンド・円 :  ブル
 豪ドル・円   : ブル
 NZドル・円   :  ブル

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


 ドル・円は「ブル」
 参加者は先週のバーナンキ発言を好感し、ロングポジションが優勢だったが95円前後の上値が重く意識
 されており上抜けするにはもう一つパワーが必要となりそうだ。
 その中で今夜の消費者信頼感指数・ケース・シラー米住宅価格指数など米重要指標には期待したい。
  
  ユーロ・円は「ブル」
 好調な経済指標から強気のスタンスは継続。15:00に独の第2四半期GDP(確報値)が発表される。
 13日に発表された速報値は0.3%と事前予想(-0.2%)を上回り、2008  年第1四半期(1.6%)以来の
 プラス成長を記録した。今回はその速報値から修正されないとの見通しだが、仮にマイナス成長へと
 下方修正された場合、ユーロにとって厳しい一日になるかもしれない。
 

 ポンド・円は「ブル」
 英国の財政悪化懸念やBOEのハト派姿勢がネックとなり、積極的に手掛けづらい局面の中、154円台では買いが
 多く見られたが、今年第2四半期にプラス成長となった日・独・仏に対し、英国は-0.8%と出遅れ感が強く
 ポンドの圧迫要因となりそうだ。

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