米雇用の改善期待高まる!!米雇用統計に注目!!
昨日のドル円は、東京時間に豪雇用統計が発表され、新規雇用者数が2万3400人と市場予想の1万5000人を
上回ったことを受けて、対豪ドルでドルが弱含むと80.797円まで軟化した。その後、売りが一巡すると
ショートカバーが散発的に入り81.00円付近まで持ち直したものの、欧州勢の参入後は、英中央銀行(BOE)
政策金利、欧州中央銀行(ECB)政策金利、米ADP雇用統計などの発表を控えて様子見ムードが強まったため
動意の乏しい展開となった。NY時間に入ると、注目されていた英中央銀行(BOE)政策金利と欧州中央銀行
(ECB)政策金利は市場予想通りの結果になったため、為替への影響は限定的だった。しかし、米ADP雇用
統計が15.7万人と市場予想の7.0万人を大幅に上回ったことから、景気減速懸念が後退し金利上昇期待に
よってドルが全面高となり81.407円まで急伸。引けにかけて、短期筋から利益確定の売りが出て値を
下げたものの、前日比+0.280円となる81.206円で取引を終えた。
ユーロ円は序盤、新規取引材料が不足していたことから115.90円付近を上下10銭前後のレンジ取引となった。
欧州市場に入ると、米格付け会社ムーディーズがポルトガルの銀行の政府保証債の格付けを引き下げたこと
から、リスク回避の動きが強まり115.55円付近まで下落した。その後、英中央銀行(BOE)が金利据え置きと
なる0.50%と発表し欧州中央銀行(ECB)は0.25%の利上げを発表したものの、市場では既に織り込み済みで
あったため為替への影響は限定的となった。だがNY市場に入ると、強い米経済指標の発表を受けて、投資家の
リスク許容度が改善すると116.792円の高値をつけて116.615円で取引を終えた。
今日の展開
ドル円は、今週最大のイベントである米雇用統計の発表が控えている。非農業部門雇用者数変化は前回5.4万人
に対し市場予想は10.4万人となっているほか、失業率は前回と市場予想が同一の9.1%となっている。6日の
ISM製造業景況指数は予想から悪化し市場のセンチメントは後退していたものの、ADP雇用統計が大幅な上振れ
となったことで、米経済のソフトパッチ(景気の一時的軟化局面)の懸念が後退し、一転して雇用改善期待に
よるドル買いの地合いとなっている。だが、振れの大きな指標であるため、急落する恐れもあり過度な期待は
禁物になろうか。
ユーロは、欧州中央銀行(ECB)が市場予想通りの0.25%引き上げ1.50%に決定し、トリシェECB総裁は会見で
「ECBは連続的な利上げを決定しなかった」としたものの、「物価上昇リスクを考えれば利上げは必要」
「物価リスクを非常に注意深く監視する」としていることから、次回以降の利上げ期待が高まる発言内容に
なっている。だが、ギリシャの財政問題やポルトガルの格付け引き下げなど、ユーロを取り巻く懸念材料が
複数あることから、下値への警戒を強めていきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 80.50-82.50
ユーロ・円 115.00-118.00
ポンド・円 128.00-131.50
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 6月
14:45 CHF 失業率 6月
15:00 DEM 経常収支 5月
15:00 DEM 貿易収支 5月
15:45 FRF 財政収支 5月
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 6月
20:00 CAD 新規雇用者数 6月
20:00 CAD 失業率 6月
21:30 USD 非農業部門雇用者数変化[前月比] 6月
21:30 USD 失業率 6月
23:00 USD 卸売在庫[前月比] 5月
04:00 USD 消費者信用残高[前月比] 5月
≪2011年7月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ベア」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
強い米経済指標を背景にドル買いが進み、参加者も雇用環境の改善期待から「ブル」
を選択。本日は雇用統計の発表があるため、発表前は動意に乏しい展開になることが
予想されようか。ただ、金利面では雇用環境の改善でリスク志向の高まりから「安全
資産」とされる米国債に売りが出され利回りが上昇しているため、時間外取引で
金利が上昇した場合の局面では、積極的にリスクテイクしていきたい。
ポンド円「ブル」
米雇用関連指標のADP雇用統計の強い結果を背景に、リスク選好姿勢の高まりから
高金利通貨のポンドに買いが入り、参加者も「ブル」を支持。だが、米景気の改善
など外的要因によるリスク選好の動きは限定的との見方もあるため、上値の深追い
には注意しておきたい。また、金利面をみると英中央銀行(BOE)による政策金利は
市場予想通りの0.50%となるなど、弱い英景気から年内の利上げ期待が後退しており、
買い材料が乏しくなっているかもしれない。
豪ドル円「ブル」
豪雇用統計が発表されて失業率は市場予想通りの4.9%となったが、新規雇用者数が
2万3400人と予想の1万5000人を上回ったことを受けて豪ドル買いが進み、参加者も
「ブル」を維持。5日の豪準備銀行は声明文の中で「雇用の伸びは目先鈍化する
可能性」としていたが、今回の豪雇用統計がポジティブサプライズになったため、
リスク選好姿勢から下落局面では積極的に押し目を狙いたい。
上回ったことを受けて、対豪ドルでドルが弱含むと80.797円まで軟化した。その後、売りが一巡すると
ショートカバーが散発的に入り81.00円付近まで持ち直したものの、欧州勢の参入後は、英中央銀行(BOE)
政策金利、欧州中央銀行(ECB)政策金利、米ADP雇用統計などの発表を控えて様子見ムードが強まったため
動意の乏しい展開となった。NY時間に入ると、注目されていた英中央銀行(BOE)政策金利と欧州中央銀行
(ECB)政策金利は市場予想通りの結果になったため、為替への影響は限定的だった。しかし、米ADP雇用
統計が15.7万人と市場予想の7.0万人を大幅に上回ったことから、景気減速懸念が後退し金利上昇期待に
よってドルが全面高となり81.407円まで急伸。引けにかけて、短期筋から利益確定の売りが出て値を
下げたものの、前日比+0.280円となる81.206円で取引を終えた。
ユーロ円は序盤、新規取引材料が不足していたことから115.90円付近を上下10銭前後のレンジ取引となった。
欧州市場に入ると、米格付け会社ムーディーズがポルトガルの銀行の政府保証債の格付けを引き下げたこと
から、リスク回避の動きが強まり115.55円付近まで下落した。その後、英中央銀行(BOE)が金利据え置きと
なる0.50%と発表し欧州中央銀行(ECB)は0.25%の利上げを発表したものの、市場では既に織り込み済みで
あったため為替への影響は限定的となった。だがNY市場に入ると、強い米経済指標の発表を受けて、投資家の
リスク許容度が改善すると116.792円の高値をつけて116.615円で取引を終えた。
今日の展開
ドル円は、今週最大のイベントである米雇用統計の発表が控えている。非農業部門雇用者数変化は前回5.4万人
に対し市場予想は10.4万人となっているほか、失業率は前回と市場予想が同一の9.1%となっている。6日の
ISM製造業景況指数は予想から悪化し市場のセンチメントは後退していたものの、ADP雇用統計が大幅な上振れ
となったことで、米経済のソフトパッチ(景気の一時的軟化局面)の懸念が後退し、一転して雇用改善期待に
よるドル買いの地合いとなっている。だが、振れの大きな指標であるため、急落する恐れもあり過度な期待は
禁物になろうか。
ユーロは、欧州中央銀行(ECB)が市場予想通りの0.25%引き上げ1.50%に決定し、トリシェECB総裁は会見で
「ECBは連続的な利上げを決定しなかった」としたものの、「物価上昇リスクを考えれば利上げは必要」
「物価リスクを非常に注意深く監視する」としていることから、次回以降の利上げ期待が高まる発言内容に
なっている。だが、ギリシャの財政問題やポルトガルの格付け引き下げなど、ユーロを取り巻く懸念材料が
複数あることから、下値への警戒を強めていきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 80.50-82.50
ユーロ・円 115.00-118.00
ポンド・円 128.00-131.50
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 6月
14:45 CHF 失業率 6月
15:00 DEM 経常収支 5月
15:00 DEM 貿易収支 5月
15:45 FRF 財政収支 5月
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 6月
20:00 CAD 新規雇用者数 6月
20:00 CAD 失業率 6月
21:30 USD 非農業部門雇用者数変化[前月比] 6月
21:30 USD 失業率 6月
23:00 USD 卸売在庫[前月比] 5月
04:00 USD 消費者信用残高[前月比] 5月
≪2011年7月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ベア」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
強い米経済指標を背景にドル買いが進み、参加者も雇用環境の改善期待から「ブル」
を選択。本日は雇用統計の発表があるため、発表前は動意に乏しい展開になることが
予想されようか。ただ、金利面では雇用環境の改善でリスク志向の高まりから「安全
資産」とされる米国債に売りが出され利回りが上昇しているため、時間外取引で
金利が上昇した場合の局面では、積極的にリスクテイクしていきたい。
ポンド円「ブル」
米雇用関連指標のADP雇用統計の強い結果を背景に、リスク選好姿勢の高まりから
高金利通貨のポンドに買いが入り、参加者も「ブル」を支持。だが、米景気の改善
など外的要因によるリスク選好の動きは限定的との見方もあるため、上値の深追い
には注意しておきたい。また、金利面をみると英中央銀行(BOE)による政策金利は
市場予想通りの0.50%となるなど、弱い英景気から年内の利上げ期待が後退しており、
買い材料が乏しくなっているかもしれない。
豪ドル円「ブル」
豪雇用統計が発表されて失業率は市場予想通りの4.9%となったが、新規雇用者数が
2万3400人と予想の1万5000人を上回ったことを受けて豪ドル買いが進み、参加者も
「ブル」を維持。5日の豪準備銀行は声明文の中で「雇用の伸びは目先鈍化する
可能性」としていたが、今回の豪雇用統計がポジティブサプライズになったため、
リスク選好姿勢から下落局面では積極的に押し目を狙いたい。