FXレポート

FOMC発表を控え様子見の機運、量的緩和策打ち切りか?

昨日のマーケットは、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文発表や英中銀のインフレレポートを控え、手仕舞い売りが優勢となった。多くの投資家が様子見に徹したため相場は薄商いのなか、狭い値幅で時折不安定な展開となった。

ドル円は、FOMCなどを控え様子見ムードが強まる中、これまでのポジション修正から円を買い戻す展開、朝方つけた高値97.152円からじりじり値を下げた。その後、中国の経済指標が市場予想ほど改善せず世界経済の回復期待が後退、円買い圧力となり安値95.749円、引けは95.967円と大幅に下落した。

ユーロ・ドルは一進一退。序盤は買い先行で高値は1.41851ドルをつけたが、欧米株価の下落や原油先物が伸び悩みを見せたことを受け、リスク回避が強まり安値1.41108ドルをつけた。その後は、米金利低下に反応し買い戻しが入り、引けは1.41536ドルとなった。

ポンド・ドルは、序盤に高値1.65211ドルをつけたが、本日発表予定の、英国の失業率やインフレレポートを控え、ポジション調整主導の動きとなる売りが続き、安値は1.64299ドル、結局1.64799ドルで取引を終えた。

本日のマーケットは、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利・声明発表を控え様子見ムードとなるだろう。米連邦準備制度理事会(FRB)は、ゼロ近辺の政策金利を引き上げることはないとみられているが、英中銀イングランド銀行が先週の政策会合で、量的緩和措置を拡大するという予想外の決定を下していることから、投資家は依然としてFRBの政策判断を警戒している。声明文で特に今回注目されるのは、現在量的緩和策として実施されている最大3000億ドル規模の米国債の買取計画についてだ。この買取は、9月に終了する予定であるが、予定通りの打切りとなるのか、期間延長か、それとも次回の9月FOMCに判断を持ち越すのか、引き続き動向に注目したい。

[予想レンジ]
ドル ・円   94.90~ 96.90
ユーロ・円 134.30~138.30
ポンド・円 155.70~160.70


【今週の主な経済指標】

17:30 GBP 失業保険申請件数
17:30 GBP 失業率
18:00 EUR 鉱工業生産
18:30 GBP 英中銀イングランド銀行(インフレリポート)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 USD 貿易収支
21:30 CAD 新築住宅価格指数
21:30 CAD 貿易収支
27:15 USD 連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利・声明発表

 さて、マーケット参加者のポジションは......

 ≪2009年8月11日クローズ時点≫
 ドル・円     : ブル
 ユーロ・円   : ブル
 ユーロ・ドル :  ブル
 英ポンド・円 :  ブル
 豪ドル・円   : ブル
 NZドル・円   :  ブル

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


 ドル・円は「ブル」
 急激なドル高に対する調整が入り、ポジションはややロングが強い。
 本日FOMC発表が控えているが、嫌気されるようなことがあれば、押し目買いのチャンスかもしれない。
 引き続き注視していきたい。

  ユーロ・円は「ブル」
 ユーロ円は急落。135円台ではロングポジションが優勢でブル。
 しかし、前日安値の135.262を割り込むようだと、もう一段の下落があるかもしれないので注意したい。

 ポンド・円は「ブル」
 ポンド円は大幅続落。週明けから5円ほど下落しているだけに、ロングポジション優勢でブル。
 本日は英インフレレポートの発表が予定されており、思惑先行の反動も観測されるかもしれない。
 

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