FXレポート

円売り基調継続も、突っ込み過ぎには要注意

昨日のマーケットは市場予想を上回る米住宅販売仮契約指数の結果を受けてドルが上昇。クロス円もリスク選好の流れから概ね堅調な動きとなった。

ドル円は、本邦実需筋のドル売りや日経平均が微弱なプラスで引けたことを受け、日本時間には日中安値となる94.357円まで売られた。

ただし、NY時間に入ると状況は一転、6月の米住宅販売仮契約指数が5カ月連続上昇となると、景気の先行き不安感が後退を皮切りにドルが買い戻され、ドル円は日中高値となる95.453円をつけた。

ユーロドルは、欧州株価、米株価指数先物価格が軟調に推移した影響を受けつつも、方向感定まらず狭いレンジで振幅を繰り返し結局、安値は1.43671ドル、高値は1.44311ドルでもみ合い、1.44091ドルで引けた。

ポンドドルは、英国の景気回復の期待感から一時対ドルで1.70030ドルまで持ち直す場面もあったものの安値1.68681ドルと再び売込まれる荒い値動きとなった。連日の株価上昇で短期的には過熱感も感じられることから結局、引けは1.69419ドル、売りに引きづられ対円では引け前に小幅に戻し、161.385円で取引を終えた。

本日のマーケットは米国の景気回復期待から基調は円売り、ドル買いが進みやすいと見られる。ただし、金曜日の米雇用統計を控えて、積極的に動きずらくレンジをブレイクするには至らない可能性が高い。むしろ、強い結果が予想されている7月のADP全米雇用報告や改善の見込みが予想されている米国7月チャレンジャー人員削減数が、期待通りの内容とならなかったときのはドル売り圧力が強くなる可能性もあり、突っ込み過ぎのドル買いには要注意である。



[予想レンジ]

ドル ・円   94.10~ 96.10
ユーロ・円 135.40~138.40
ポンド・円 158.60~162.60


【今日の主な経済指標】

 10:30  AUD    貿易収支
 17:30  GBP    製造業生産指数
 18:00  EUR    小売売上高
 20:00  USD    MBA住宅ローン申請指数
 21:15   USD    ADP雇用統計
 23:00  USD    製造業新規受注
 23:00  USD    ISM非製造業景況指数


 さて、マーケット参加者のポジションは......

 ≪2009年8月4日クローズ時点≫
 ドル    ・円 :ブル
 ユーロ  ・円 :ベア
  ユーロ  ・ドル:ベア
 英ポンド・円 :ベア
 豪ドル  ・円 :スクウェア
 NZドル  ・円 :ブル

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

 ドル・円は「ブル」
 米中古住宅販売保留が予想を大きく上回ったことなどから「ブル」。
 連日好結果の各種指標が、景気回復を期待させている。
 本日発表予定のISM非製造業景況指数などの指標の動向を注視したい。

 ユーロ・円は「ベア」
 急激な高値を警戒する動きから「ベア」
 昨日がボックス圏相場を見せたように、様子見の動きも強い。
 材料も乏しいため、方向性を見極めたい。

 ポンド・円は「ベア」
 昨日を引き継いだポンド高を受け「ベア」。
 景気回復の兆しを見せているポンドだが、冷や水を浴びせるような材料次第で
 一気に売りを誘う事態にも注意を払う必要がありそうだ。



 

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