クリスマス休暇入り!薄商いのなかリスク回避の円買いに注意!
昨日のドル円は序盤、韓国による延坪島での射撃訓練が予定されるなか、国連安保理緊急会合が朝鮮半島情勢に関して合意なしに終了するなど地政学リスクが意識されたことから円売りが進み、84.118円まで上昇。しかし、その後はドル買いを進めるだけの手がかりに乏しい状況となり、83.85円付近での膠着状態が続く展開となった。NY時間には米10年物国債利回りが一時低下するなか、米国株がマイナス圏に沈み下げ幅を拡大したことも重しとなり、ドル円83.632円まで下落した。その後は、WTI原油先物相場が持ち直し豪ドル円を中心に買いが入ると他通貨にも幅広く波及し83.85円付近まで上昇。引けにかけて、利益確定の売りに押され小幅に値を崩し83.759円で取引を終えた。
ユーロは、欧州のソブリンリスクを背景に売りが先行。東京市場では、ベルギー格下げの可能性が高まっているとの報道が一部で材料視されたほか、朝鮮半島状勢を巡る地政学リスクの高まりも加わったことでドル買い・ユーロ売りが進むと、ユーロは対円でも売り優勢となり110.17円付近まで下落。その後は110.20円から110.50付近での小動きが続く展開となった。NY時間に発表された12月のユーロ圏消費者信頼感指数速報値が-11.0と市場予想を下回った他、格付け会社ムーディーズによるスペインの30の銀行の預金と優先債の格付けを引き下げる方向で見直すとの報道などがユーロ売りを誘い、ユーロ円は一時109.574円まで下落した。引けにかけては小幅に反発したものの、109.939円で取引を終えた。
本日の展開
本日の展開だが、米10年物国債利回りはブッシュ減税の延長法案が可決されて材料出尽くしとなった上、欧州の財政懸念が高まり安全な米国債を買う動きから利回りは3.3%台まで低下しており、米長期金利上昇を題材としたドル買いがひとまず一服する可能性もあるだろう。対円では朝鮮半島情勢に関する国連安全保障理事会の緊急会合は、隔たりが大きく合意せずに終了しており、地政学的リスクが高まっているものの、今回の軍事的緊張に日本は直接かかわっていないことから、地政学上の円売りよりはリスク回避型の円買いを警戒したい。また、クリスマスや年末を前に投資家が新規の買いを手控える一方、本邦輸出企業は円転を加速すると見られ、日足一目均衡表の雲上限が位置する83.10円付近を短期的なサポートとし、同水準を割り込んだ場合は12月7日の安値82.337円まで警戒する必要があるだろう。
ユーロは、欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の国債相場の下落や、格下げ懸念を背景に買いづらく、安全通貨である円やドルへの逃避が一段と進行する可能性があろう。対スイスフランでユーロ発足以来の最安値となったように、ユーロ売りの強いバイアスは依然として継続していると考えられる。また、クリスマスや四半期末を控えて投資家の動きが鈍化するとみられる一方、米企業によるリパトリのドル買い圧力が強まる可能性もあることから、需給的にもユーロは下値がぜい弱となりやすいだろう。本日も110.00円の大台付近で上値の重さが目立つようであれば、11月30日安値108.342円を試す可能性もあり注意したい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.20-83.20
ユーロ・円 108.80-111.50
ポンド・円 128.50-133.50
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 全産業活動指数
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査
16:15 CHF 貿易収支
17:30 HKD 消費者物価指数(CPI)
21:00 CAD 消費者物価指数(CPI)
22:30 CAD 小売売上高
06:45 NZD 四半期経常収支
≪2010年12月20日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米長期金利の上昇が一服し小幅に低下していることを背景に、ドル売りが進行している
るものの、参加者は押し目買いとみて「ブル」が優勢。前日に続き本日も重要な米経済
指標の発表がないことから、米長期金利と株式市場の動向に左右される展開になるもの
と予想される。
ポンド円は「ブル」
英11月雇用統計で失業保険申請件数が予想より弱い結果になったことを背景に英経済へ
の先行き不安から3日続落しているものの、押し目買い意欲が強く「ブル」優勢となっ
た。しかし、ムーディーズがアイルランドを格下げしたことでユーロ圏債務危機に対す
る懸念が再燃してきた。英銀大手ロイズ・バンキング・グループは「アイルランド問題
により、年内にアイルランド関連ポートフォリオの毀損が進む可能性がある」と報道さ
れており、ポンドのダウンサイドリスクが高まりそうだ。
豪ドル円は「ブル」
原油や金などの商品相場の堅調な推移を背景に資源国通貨の豪ドルに買いが入り「ブル」
優勢。本日は豪中銀の金融政策会合議事要旨公表が控えている。来年に向けて明るい見
通しが発表されれば、金利先高観から堅調な展開が予想される。
ユーロは、欧州のソブリンリスクを背景に売りが先行。東京市場では、ベルギー格下げの可能性が高まっているとの報道が一部で材料視されたほか、朝鮮半島状勢を巡る地政学リスクの高まりも加わったことでドル買い・ユーロ売りが進むと、ユーロは対円でも売り優勢となり110.17円付近まで下落。その後は110.20円から110.50付近での小動きが続く展開となった。NY時間に発表された12月のユーロ圏消費者信頼感指数速報値が-11.0と市場予想を下回った他、格付け会社ムーディーズによるスペインの30の銀行の預金と優先債の格付けを引き下げる方向で見直すとの報道などがユーロ売りを誘い、ユーロ円は一時109.574円まで下落した。引けにかけては小幅に反発したものの、109.939円で取引を終えた。
本日の展開
本日の展開だが、米10年物国債利回りはブッシュ減税の延長法案が可決されて材料出尽くしとなった上、欧州の財政懸念が高まり安全な米国債を買う動きから利回りは3.3%台まで低下しており、米長期金利上昇を題材としたドル買いがひとまず一服する可能性もあるだろう。対円では朝鮮半島情勢に関する国連安全保障理事会の緊急会合は、隔たりが大きく合意せずに終了しており、地政学的リスクが高まっているものの、今回の軍事的緊張に日本は直接かかわっていないことから、地政学上の円売りよりはリスク回避型の円買いを警戒したい。また、クリスマスや年末を前に投資家が新規の買いを手控える一方、本邦輸出企業は円転を加速すると見られ、日足一目均衡表の雲上限が位置する83.10円付近を短期的なサポートとし、同水準を割り込んだ場合は12月7日の安値82.337円まで警戒する必要があるだろう。
ユーロは、欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の国債相場の下落や、格下げ懸念を背景に買いづらく、安全通貨である円やドルへの逃避が一段と進行する可能性があろう。対スイスフランでユーロ発足以来の最安値となったように、ユーロ売りの強いバイアスは依然として継続していると考えられる。また、クリスマスや四半期末を控えて投資家の動きが鈍化するとみられる一方、米企業によるリパトリのドル買い圧力が強まる可能性もあることから、需給的にもユーロは下値がぜい弱となりやすいだろう。本日も110.00円の大台付近で上値の重さが目立つようであれば、11月30日安値108.342円を試す可能性もあり注意したい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.20-83.20
ユーロ・円 108.80-111.50
ポンド・円 128.50-133.50
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 全産業活動指数
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査
16:15 CHF 貿易収支
17:30 HKD 消費者物価指数(CPI)
21:00 CAD 消費者物価指数(CPI)
22:30 CAD 小売売上高
06:45 NZD 四半期経常収支
≪2010年12月20日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米長期金利の上昇が一服し小幅に低下していることを背景に、ドル売りが進行している
るものの、参加者は押し目買いとみて「ブル」が優勢。前日に続き本日も重要な米経済
指標の発表がないことから、米長期金利と株式市場の動向に左右される展開になるもの
と予想される。
ポンド円は「ブル」
英11月雇用統計で失業保険申請件数が予想より弱い結果になったことを背景に英経済へ
の先行き不安から3日続落しているものの、押し目買い意欲が強く「ブル」優勢となっ
た。しかし、ムーディーズがアイルランドを格下げしたことでユーロ圏債務危機に対す
る懸念が再燃してきた。英銀大手ロイズ・バンキング・グループは「アイルランド問題
により、年内にアイルランド関連ポートフォリオの毀損が進む可能性がある」と報道さ
れており、ポンドのダウンサイドリスクが高まりそうだ。
豪ドル円は「ブル」
原油や金などの商品相場の堅調な推移を背景に資源国通貨の豪ドルに買いが入り「ブル」
優勢。本日は豪中銀の金融政策会合議事要旨公表が控えている。来年に向けて明るい見
通しが発表されれば、金利先高観から堅調な展開が予想される。