米国時間は重要指標目白押し!
昨日のドル円は、アイルランドが銀行セクターと財政の問題に対処するため21日に国際的な金融支援を要請したことに加え、19日に中国人民銀行が預金準備率引き上げを表明したにも関わらず、中国株が堅調に推移していることからリスク志向に伴う円売りが強まり、83.553円まで上昇した。しかし、買いが一服すると値を維持することは出来ずに反落、その後は材料難から方向感に欠け狭いレンジでのもみ合いとなった。米国時間においても経済指標の発表は無く動意に乏しい中、対ユーロでの売りが強まると下値をうかがう展開となり83.229円まで下落、明確な方向性を見いだせないまま83.306円で取引を終えた。
ユーロ円はアイルランドの緊急支援発表を受けて上方向に窓を開けて114.566円からスタートした。アイルランドへの支援規模はギリシャよりも小さくなる見通しとなっており、短期的にはアイルランドの銀行の資金繰りに対する懸念や信用不安が解消されるとの思惑から値を伸ばす展開となった。しかし、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがアイルランドの大幅格下げを示唆すると流れは一転、アイルランド国債と独連邦債の利回り格差の拡大がユーロ売りに拍車をかけ113.267円まで下落、下値不安を抱えたまま113.460円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、米国時間にGDP・中古住宅販売件数・FOMC議事録要旨公表といった注目度の高い指標発表を控えているため、東京・欧州時間においては様子見ムードから小動きが予想される。アイルランドの財政・金融問題を背景とした対ユーロでのドル買いや、リスク回避に伴う対資源国通貨でのドル買いが下値をサポートしている反面、米国債の利回り低下が上値を抑えているため、結果的にどちらにも動きづらく方向性を見いだせない状況となっている。また、FRBの国債買い入れについて否定的な意見が飛び交う中、FOMC議事録要旨によってFRBの経済環境に対する詳細な見方が明らかになることから、今後の方向性を占う意味でも注目が集まりそうだ。テクニカルでは一目均衡表日足雲上限で上値を抑えられる格好となったが、転換線は急角度で上向いている等、地合いの強さがうかがえるため、日足ベースで雲を完全に上抜けできるかどうかがポイントとなるだろう。
ユーロ円はアイルランドの財政懸念については終息に向かっているものの、格付け引き下げ懸念といった新たな悪材料が台頭したことや、スペイン・ポルトガルといった周辺諸国の財政・金融問題への警戒感が燻っているため、上値の重い展開が予想される。11月5日直近高値115.047円をトライし上抜け出来ずに反落、新規の悪材料によって大きく値を崩しているため、目先は115円が強い抵抗線と意識される水準となるかもしれない。また、下値は辛うじて一目均衡表日足基準線で支えられているものの、PIIGS諸国の脆弱な財政基盤は短期で解決出来る問題ではないため、ユーロ圏諸国の財政懸念が意識されユーロ売りが強まった場合、日足基準線・転換線を下抜け、112円台半ばに控えている雲までの下落も想定しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.40-83.80
ユーロ・円 112.50-114.50
ポンド・円 131.00-134.20
【今日の主な経済指標】
16:00 DEM 国内総生産(GDP、改定値)[前期比]
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査
16:45 FRF 企業景況感指数
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:30 ZAR 四半期国内総生産(GDP)[前期比年率]
19:00 ZAR 四半期 南アフリカ経済研究所(BER)企業信頼感指数
21:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
22:30 CAD 小売売上高[前月比]
22:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比]
22:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[前期比年率]
00:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数]
00:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
04:00 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
≪2010年11月22日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米金利上昇に伴うドル買いも一服しているが「ブル」は継続している。材料不足と言うよりは
強弱材料が入り混じった結果、方向性が見えてこない状況ではあるが、本日の米経済指標は注
目度が高いため、結果如何では新たなトレンドが発生するかもしれない。
ユーロ円は「ブル」
拮抗しているものの、大きく下落したことによる割安感から「ブル」へ転換した。アイルラン
ドの財政懸念緩和となった矢先の悪材料によって高値から安値まで2円近い下落を記録した。
市場の注目が米金利、ユーロ圏諸国の財政問題の2つの材料に集まっていることからユーロ/ド
ル主導の相場展開が予想されるため、米指標発表時にも注意を払う必要があるだろう。
ポンド円は「ブル」
ユーロに連れるかたちで値を崩しているがスタンスは変わらず「ブル」となった。アイルラン
ドのように危機的では無いとはいえ、英国も巨額の財政赤字を抱えている。今回、アイルラン
ドの金融支援を表明したものの、緊縮財政を打ち出したばかりのキャメロン政権にとって国民
の理解を得にくい状況となっていることから、政治的不安要素がポンド売りを誘う可能性も否
定出来ないため警戒が必要となるだろう。
ユーロ円はアイルランドの緊急支援発表を受けて上方向に窓を開けて114.566円からスタートした。アイルランドへの支援規模はギリシャよりも小さくなる見通しとなっており、短期的にはアイルランドの銀行の資金繰りに対する懸念や信用不安が解消されるとの思惑から値を伸ばす展開となった。しかし、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがアイルランドの大幅格下げを示唆すると流れは一転、アイルランド国債と独連邦債の利回り格差の拡大がユーロ売りに拍車をかけ113.267円まで下落、下値不安を抱えたまま113.460円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、米国時間にGDP・中古住宅販売件数・FOMC議事録要旨公表といった注目度の高い指標発表を控えているため、東京・欧州時間においては様子見ムードから小動きが予想される。アイルランドの財政・金融問題を背景とした対ユーロでのドル買いや、リスク回避に伴う対資源国通貨でのドル買いが下値をサポートしている反面、米国債の利回り低下が上値を抑えているため、結果的にどちらにも動きづらく方向性を見いだせない状況となっている。また、FRBの国債買い入れについて否定的な意見が飛び交う中、FOMC議事録要旨によってFRBの経済環境に対する詳細な見方が明らかになることから、今後の方向性を占う意味でも注目が集まりそうだ。テクニカルでは一目均衡表日足雲上限で上値を抑えられる格好となったが、転換線は急角度で上向いている等、地合いの強さがうかがえるため、日足ベースで雲を完全に上抜けできるかどうかがポイントとなるだろう。
ユーロ円はアイルランドの財政懸念については終息に向かっているものの、格付け引き下げ懸念といった新たな悪材料が台頭したことや、スペイン・ポルトガルといった周辺諸国の財政・金融問題への警戒感が燻っているため、上値の重い展開が予想される。11月5日直近高値115.047円をトライし上抜け出来ずに反落、新規の悪材料によって大きく値を崩しているため、目先は115円が強い抵抗線と意識される水準となるかもしれない。また、下値は辛うじて一目均衡表日足基準線で支えられているものの、PIIGS諸国の脆弱な財政基盤は短期で解決出来る問題ではないため、ユーロ圏諸国の財政懸念が意識されユーロ売りが強まった場合、日足基準線・転換線を下抜け、112円台半ばに控えている雲までの下落も想定しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.40-83.80
ユーロ・円 112.50-114.50
ポンド・円 131.00-134.20
【今日の主な経済指標】
16:00 DEM 国内総生産(GDP、改定値)[前期比]
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査
16:45 FRF 企業景況感指数
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:30 ZAR 四半期国内総生産(GDP)[前期比年率]
19:00 ZAR 四半期 南アフリカ経済研究所(BER)企業信頼感指数
21:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
22:30 CAD 小売売上高[前月比]
22:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比]
22:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[前期比年率]
00:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数]
00:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
04:00 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
≪2010年11月22日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米金利上昇に伴うドル買いも一服しているが「ブル」は継続している。材料不足と言うよりは
強弱材料が入り混じった結果、方向性が見えてこない状況ではあるが、本日の米経済指標は注
目度が高いため、結果如何では新たなトレンドが発生するかもしれない。
ユーロ円は「ブル」
拮抗しているものの、大きく下落したことによる割安感から「ブル」へ転換した。アイルラン
ドの財政懸念緩和となった矢先の悪材料によって高値から安値まで2円近い下落を記録した。
市場の注目が米金利、ユーロ圏諸国の財政問題の2つの材料に集まっていることからユーロ/ド
ル主導の相場展開が予想されるため、米指標発表時にも注意を払う必要があるだろう。
ポンド円は「ブル」
ユーロに連れるかたちで値を崩しているがスタンスは変わらず「ブル」となった。アイルラン
ドのように危機的では無いとはいえ、英国も巨額の財政赤字を抱えている。今回、アイルラン
ドの金融支援を表明したものの、緊縮財政を打ち出したばかりのキャメロン政権にとって国民
の理解を得にくい状況となっていることから、政治的不安要素がポンド売りを誘う可能性も否
定出来ないため警戒が必要となるだろう。