米経済指標が予想以上の悪化!弱含みは続く!
ドル円は、19日付けの産経新聞が「政府が検討を始める追加経済対策と同時に、日銀も追加金融緩和策を検討する」と報じたことが円売りのきっかけとなり上昇、更に今日の午後にも日銀が緊急政策決定会合で追加緩和を決めるという噂が広がり85.916円まで上げ幅を拡大した。しかし、緊急会合は噂のみで実際には開催されなかったため、じりじりと値を崩す展開となった。その後、米国時間に発表された新規失業保険申請件数が2009年11月第2週以来の50万件に達し(予想:47.8万件、結果:50万件)、フィラデルフィア連銀製造業景気指数が改善予想に反して大幅の悪化と(予想:7.2、結果:-7.7)追加的な悪材料を背景に84.895円まで下落した。売り一服後は急落に対する調整買いや、円高対策に対する警戒感から買戻しが入ったことで値を戻し85.403円で取引を終えた。
ポンド円は産経新聞の報道をきっかけとした円売りが優勢の展開となったが、日銀緊急会合の噂が空振りに終わったことで、東京時間は往って来いの展開となった。その後、欧州時間に入って発表された英小売売上高が市場の悪化予想とは裏腹に大きく改善した事が好感され(予想:0.3%、結果:1.1%)134.041円まで上昇した。しかし、予想を下回る米経済指標の結果を受けてリスク回避の動きが強まり反落、安値となる132.816円をマークした後は軟調なNY株価に上値を抑えられる形となり133.222円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、日本当局による市場介入の警戒感が続きそうだ。田村謙治内閣府政務官は19日の衛星放送番組の収録で、外為市場での円高進行について「危機的と判断した場合は、為替介入をする選択肢もあり得る」との考えを示しており、市場の憶測の幅を広げている。昨年はドバイショックを受けて日銀が臨時の金融政策決定会合を開催した事例があることから、昨日に引き続き臨時会合開催の噂が流れる可能性もある。事実は無くとも噂で値が振れる展開も予想されるため、裏付けのない噂に踊らされないよう、情報の真偽を見極める必要がありそうだ。また、テクニカル的には、日足を見ると陰のコマが出現している。相場に迷いが多く持ち合いになることが多いときに現れる形状だが、十字線にかなり近い状態であることから、反転の兆しとなるかもしれない。
ユーロ円は欧州委員会が「ギリシャは次の金融支援のための融資条件満たした」と報じたこと自体は好材料と言えるものの、独シュビーゲル紙が18日付けで「緊縮財政を進めたことによる景気の落ち込みが想定以上」と報道していたこともあり、ギリシャ自体はユーロを足を引っ張る形となっている。また、英タイムズ紙が「サルコジ仏大統領がAAAの格付けを失うのを回避するため危機会議を召集する」との報道も圧迫要因となっている。辛うじて先週末からのレンジ下限となっている109円台を保っているものの、悪材料が尽きない以上底割れする可能性が高そうだ。
[本日予想レンジ]
ドル ・円 84.800- 86.400
ユーロ・円 108.000-110.400
ポンド・円 132.000-134.000
【今日の主な経済指標】
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比]
≪2010年8月19日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
日足で十字線に近い形状が出現し反発期待も高まり「ブル」となった。市場では政府・日銀の円高対
策に対して懐疑的見方もあり、逆に言えばその見方を払拭するだけの政策が発表されれば円売りが強
まる可能性を秘めている。瞬間的に85円台を割れても安値は買い拾われる傾向が継続しているため、
現状では逆張りスタンスが有効に見えるが、新たなトレンドが発生した場合は方向を見極めた上での
対応が必要となるだろう。
ユーロ円は「ブル」
値動き自体は弱含んでいるが、ギリシャがEUから支援を受けるための条件を満たした事を好感し「ブ
ル」を継続している。また、独連銀が2010年の独GDP見通しを+1.9%から3.0%に引き上げた事も支援材
料となっている。しかし、好材料が出ているにも関わらず値を崩す展開となっており、地合の弱さが
感じられるため下方向への警戒は解けない状態が続きそうだ。
ポンド円は「ブル」
下方向に攻めきれないことで日足では2日連続で陰のコマとなり気迷いが感じられるが、英小売売上高が
予想を大きく上回る等、時折強い経済指標が示されるため根強い反発期待から「ブル」となっている。
しかし、8月3日に高値を付けた後は下降トレンドを形成しており、トレンドを転換する程のインパクト
はないため引き続き悪材料には警戒が必要か。
ポンド円は産経新聞の報道をきっかけとした円売りが優勢の展開となったが、日銀緊急会合の噂が空振りに終わったことで、東京時間は往って来いの展開となった。その後、欧州時間に入って発表された英小売売上高が市場の悪化予想とは裏腹に大きく改善した事が好感され(予想:0.3%、結果:1.1%)134.041円まで上昇した。しかし、予想を下回る米経済指標の結果を受けてリスク回避の動きが強まり反落、安値となる132.816円をマークした後は軟調なNY株価に上値を抑えられる形となり133.222円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、日本当局による市場介入の警戒感が続きそうだ。田村謙治内閣府政務官は19日の衛星放送番組の収録で、外為市場での円高進行について「危機的と判断した場合は、為替介入をする選択肢もあり得る」との考えを示しており、市場の憶測の幅を広げている。昨年はドバイショックを受けて日銀が臨時の金融政策決定会合を開催した事例があることから、昨日に引き続き臨時会合開催の噂が流れる可能性もある。事実は無くとも噂で値が振れる展開も予想されるため、裏付けのない噂に踊らされないよう、情報の真偽を見極める必要がありそうだ。また、テクニカル的には、日足を見ると陰のコマが出現している。相場に迷いが多く持ち合いになることが多いときに現れる形状だが、十字線にかなり近い状態であることから、反転の兆しとなるかもしれない。
ユーロ円は欧州委員会が「ギリシャは次の金融支援のための融資条件満たした」と報じたこと自体は好材料と言えるものの、独シュビーゲル紙が18日付けで「緊縮財政を進めたことによる景気の落ち込みが想定以上」と報道していたこともあり、ギリシャ自体はユーロを足を引っ張る形となっている。また、英タイムズ紙が「サルコジ仏大統領がAAAの格付けを失うのを回避するため危機会議を召集する」との報道も圧迫要因となっている。辛うじて先週末からのレンジ下限となっている109円台を保っているものの、悪材料が尽きない以上底割れする可能性が高そうだ。
[本日予想レンジ]
ドル ・円 84.800- 86.400
ユーロ・円 108.000-110.400
ポンド・円 132.000-134.000
【今日の主な経済指標】
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比]
≪2010年8月19日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
日足で十字線に近い形状が出現し反発期待も高まり「ブル」となった。市場では政府・日銀の円高対
策に対して懐疑的見方もあり、逆に言えばその見方を払拭するだけの政策が発表されれば円売りが強
まる可能性を秘めている。瞬間的に85円台を割れても安値は買い拾われる傾向が継続しているため、
現状では逆張りスタンスが有効に見えるが、新たなトレンドが発生した場合は方向を見極めた上での
対応が必要となるだろう。
ユーロ円は「ブル」
値動き自体は弱含んでいるが、ギリシャがEUから支援を受けるための条件を満たした事を好感し「ブ
ル」を継続している。また、独連銀が2010年の独GDP見通しを+1.9%から3.0%に引き上げた事も支援材
料となっている。しかし、好材料が出ているにも関わらず値を崩す展開となっており、地合の弱さが
感じられるため下方向への警戒は解けない状態が続きそうだ。
ポンド円は「ブル」
下方向に攻めきれないことで日足では2日連続で陰のコマとなり気迷いが感じられるが、英小売売上高が
予想を大きく上回る等、時折強い経済指標が示されるため根強い反発期待から「ブル」となっている。
しかし、8月3日に高値を付けた後は下降トレンドを形成しており、トレンドを転換する程のインパクト
はないため引き続き悪材料には警戒が必要か。