FXレポート

リスク回避強まり円高ドル高!FOMCの追加緩和策が意識され!

ドル円は、先日の米FOMCでの景気判断引き下げや事実上の追加緩和策が講じられたことによる濃厚なリスク回避色を引き継ぎ、日経平均株価は前日比-2.70%、香港ハンセン指数は-0.83%の大幅下落となった。これを受けて円相場・ドル相場ともリスク回避の円買い・ドル買いの動きが拮抗しドル円は85.300円から上下10銭程度のレンジで推移した。欧州勢参入後は、英FTSEが前日比-2.44%、独DAXが-2.10%下落しリスク回避は更に進行。相対的に円が買われ心理的節目となる85円のサポートをブレイクし、15年振りとなる安値84.730円まで下落した。しかしNY時間に入ると85円近辺での神経質な取引で推移、終盤にかけてオプション関連やポジション調整のドル買い戻しが優勢となり、再び85円台前半まで上伸、結局引けは85.346円となる往って来いの相場展開となった。

ユーロ円は、112.592円で取引が開始されたが、軟調なアジア株を背景に値を下げる展開となりじりじりと111.700円付近まで下落。また欧州株先物に対し見切り売りの動きが出たことや、欧州時間入り後も時間外のNYダウ先物が大幅安となり、リスク回避の動きが加速すると欧州時間には110.000円近辺まで値を崩した。NY勢参入後も流れは変わらず、このところ続いていた112円から114円のレンジを下抜けし、心理的節目となる110円を割り込むと安値109.658円まで急落、109.821円で取引を終えた。

                             本日の展開

ドル円は、先日の連邦公開市場委員会(FOMC)の声明でハト派的な内容の景気見通しを示したことが世界を一周し、米景気の先行き不透明感からリスク選好度は大きく低下、一時1995年7月以来となる約15年1ヶ月ぶりの安値84.730円をマークするなど、本日も85円を挟んで神経質な展開が予測されよう。日銀が10日の金融政策決定会合で金融政策を現状維持とし、追加策を打ち出さないとした一方、連邦準備制度理事会(FRB)が事実上の追加金融緩和を打ち出したことから日米の金融政策スタンスの違いが鮮明となっている現状では、一層円高が進行する可能性があることを視野にいれておく必要がありそうだ。また15年ぶりの安値をマークする中、注目されるのは当局の介入となるが、野田財務相は「為替動向を細心の注意払って見守る」「介入についてコメントを避ける」としており、市場では85円台割れでも介入は困難との見方が大勢であることから、ドル円のバイアスは引続き弱気と考えることができよう。

ポンドは、発表された英インフレ報告がハト派寄りの内容となった。成長見通しが下方修正される一方でインフレ率が目標水準の2%を下回る可能性が示されたことが材料となり、低金利長期化との思惑から1円50銭超えの下落と低調だ。キング総裁も会見で見通しの不確実性を強調しており、市場では金融緩和余地を示すものと受け止められていることから、今後さらに下値を模索する展開も想定しておきたい。


[本日予想レンジ]
ドル ・円   84.000- 87.000
ユーロ・円 108.300-113.500
ポンド・円 131.500-136.500

【今日の主な経済指標】

  10:30  AUD  新規雇用者数
  13:30  JPY  鉱工業生産・確報値
  14:00  JPY  消費者態度指数・一般世帯
  17:00  EUR  欧州中央銀行(ECB)月報
  18:00  EUR  鉱工業生産
  21:30  USD  新規失業保険申請件数
  21:30  USD  輸出物価指数
  21:30  USD  輸入物価指数


≪2010年8月11日クローズ時点≫
 ドル・円   :「ブル」
 ユーロ・円  :「ブル」
 ユーロ・ドル :「ベア」
 英ポンド・円 :「ブル」
 豪ドル・円  :「ブル」
 NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

ドル円は「ブル」
米景気の減速懸念が一段と意識される中、84.730円へと下落。15年ぶりの安値をつけことで84円台を
狙った買いが圧倒し「ブル」となっている。昨日発表となった6月米貿易収支は-499億ドル(予想:-4
21億ドル)と18.8%の赤字増となり、赤字幅は2008年10月以来の高水準だ。米国では低調気味のファ
ンダメンタルズが失望されつつあるが、しかし、輸入については消費財の輸入増が反映され2ヶ月連
続での上昇となっており、中長期では個人消費の伸びにも期待ができる。85円を割れる歴史的な為替
水準では慎重な押し目買いも検討してみたい。

ユーロ円は「ブル」
ポジションは前日比2円50銭超えの下落を絶好の買い場と捉え「ブル」となっている。だが中国国家
発展改革委員会の「ユーロの二番底の可能性は否定できない」との発言が伝わっており、ユーロ圏諸
国について厳しい評価となっている。今後更に安値を広げる可能性も十分に想定しておきたい。

豪ドル円は「ブル」
リスクに敏感な豪ドルは2日続落となったが金利差を意識した根強い買いにより「ブル」。本日は7月
豪雇用統計の発表が予定されており、予想は+2万人と控えめな数値となっている。前回の結果が予想
外に強い内容となったことに対する反動と読み取れるが、堅めの予想とはいえ、頼りの中国経済に先
行き不透明感も見え隠れしつつあり上値は抑えられそうだ。豪中銀の追加利上げも期待しにくく、当
面は買い戻しの動きも限定されそうだ。

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