ドイツ、ギリシャ支援に難色!
昨日のドル円は、日経平均が前週末比+200円超の上昇となったことからリスク選好の流れとなり、クロス円全般が上昇したことから一時94.363円まで上昇。上値では本邦輸出勢のドル売りが散見されたことや、材料出尽くし感から手仕舞いの動きが優勢となり小幅反落する場面も見られたが堅調に推移した。ただ、新規材料に乏しい午後の東京市場では積極的な動きはみられず、94円台前半の狭い範囲での取引となった。欧州時間も手掛かり材料に乏しく動意に欠ける展開が継続。その後のNY時間に入っても重要な米経済指標の発表もなく、堅調な株式市場をにらみながら、狭いレンジ内での値動きに終始し、93.972円で引けた。
ユーロ円は序盤、日経平均が大幅上昇するなど株高を背景としたリスク選好の流れが支援材料となり、東京市場では一時126.291円まで上昇。しかし、ショイブレ独財務相が英テレグラフ紙などに「ギリシャは新たな緊縮財政策で合意する必要があり、それが出来なければ支援は得られない」との見解を示していたこともあり、ユーロ買いも一服となると、125.80円付近へと反落。欧州勢の参入後は株高などを背景としたリスクテイクの流れにより、一旦持ち直したものの、ウェスターウェレ独外相が「ドイツはギリシャ支援についてまだ決定していない」「支援決定早すぎれば、ギリシャの財政赤字削減への圧力が低下する」と述べ、迅速なギリシャ支援にドイツが慎重な姿勢を示したことから、125.051円まで下値を拡大。引けにかけ、心理的節目の125円を意識した買いが入ったほか、ダウ上昇に伴う円売り、ユーロ買いが下値を支え、125.742円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は、先週末に開催された先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議や20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行会議で人民元や為替政策に触れなかったことも安堵感につながり、リスク選好の円安となっていく可能性も出てきた。また、今月初めの米3月雇用統計の改善から先週末の住宅指標の好結果にみられるように米景気は回復基調を色濃く示しており、米金利正常化に向けて今週のFOMC(連邦公開市場委員会)において出口戦略への思惑もドルを下支えするとみる事ができる。年初来高値の94.689円や、節目の95円が視野に入ってくる展開となろうか。
ユーロ円は、引続きギリシャ問題の行く末を注視する必要がありそうだ。ギリシャ支援はまだ実行されておらず、ドイツ外相が「ドイツはギリシャ支援について依然決定していない。支援に関する決定が早すぎると、ギリシャの財政赤字削減への圧力が低下する」などと発言するなど、ドイツが依然として融資を渋っていることから、過度な楽観は許されない状況であろう。支援要請後もギリシャ国債利回りやCDSスプレッドは再び拡大しており、当面は疑心暗鬼が続きそうだ。また、融資が実行されても目先の資金繰り不安が緩和されるだけで、問題の先送りに過ぎないとの悲観的な見方も根強く残る。ギリシャのデフォルトやユーロ崩壊といった最悪のシナリオは後退したものの、不透明要素が払拭されるまでは、慎重スタンスは維持しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 93.20-95.00
ユーロ・円 124.00-126.80
ポンド・円 144.10-146.80
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 四半期卸売物価指数
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:00 DEM 輸入物価指数
15:45 FRF 消費者信頼感指数
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 USD 消費者信頼感指数
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
≪2010年4月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ベア」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米経済指標がなかったことや、FOMCを控えポジションメイクしづらい状況から拮抗したが、僅か
に「ブル」優勢。本日は米国の足元の景況感を占なう上で、注目の米4月消費者信頼感指数が発
表される。事前予想を上回れば、明日のFOMC声明文で金利見通しの時間軸となる「長期間」の文
言の扱いに変化がでるかも知れない。
ポンド円は「ベア」
対ユーロでは引き続き堅調な値動きとなって、対円でも6連騰。利益確定売りや、高値警戒感か
ら「ベア」優勢。しかし、ギリシャが正式に支援策発動を要請したものの、支援実施には不透明
感が漂っており、また支援が実行されたところで根本的な改善にはつながらないことから、ポン
ドは引き続き対ユーロで強含む展開が予想される。加えて、英総選挙に関するリスクは市場では
すでに織込み済みと思われ、選挙がらみのニュースでポンドが売られることはなさそうだ。逆に
ポジティブなニュースにはポンド買いで強く反応する可能性もありそうだ。
豪ドル円は「ブル」
豪州が祝日で薄商いとなる中、株高連鎖期待を背景とした買いが先行し「ブル」。一時87.760円
まで高値を更新し、年初来高値を更新。ただ、この水準は2007年11月の高値 107.86円と2008年1
0月の安値54.92円の61.8%戻しにあたり、戻り売りのターゲットになりやすい水準といえる。目
先上値の重さが目立ち始めるようであれば、ロングポジションの調整も必要となりそうだ。
ユーロ円は序盤、日経平均が大幅上昇するなど株高を背景としたリスク選好の流れが支援材料となり、東京市場では一時126.291円まで上昇。しかし、ショイブレ独財務相が英テレグラフ紙などに「ギリシャは新たな緊縮財政策で合意する必要があり、それが出来なければ支援は得られない」との見解を示していたこともあり、ユーロ買いも一服となると、125.80円付近へと反落。欧州勢の参入後は株高などを背景としたリスクテイクの流れにより、一旦持ち直したものの、ウェスターウェレ独外相が「ドイツはギリシャ支援についてまだ決定していない」「支援決定早すぎれば、ギリシャの財政赤字削減への圧力が低下する」と述べ、迅速なギリシャ支援にドイツが慎重な姿勢を示したことから、125.051円まで下値を拡大。引けにかけ、心理的節目の125円を意識した買いが入ったほか、ダウ上昇に伴う円売り、ユーロ買いが下値を支え、125.742円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は、先週末に開催された先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議や20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行会議で人民元や為替政策に触れなかったことも安堵感につながり、リスク選好の円安となっていく可能性も出てきた。また、今月初めの米3月雇用統計の改善から先週末の住宅指標の好結果にみられるように米景気は回復基調を色濃く示しており、米金利正常化に向けて今週のFOMC(連邦公開市場委員会)において出口戦略への思惑もドルを下支えするとみる事ができる。年初来高値の94.689円や、節目の95円が視野に入ってくる展開となろうか。
ユーロ円は、引続きギリシャ問題の行く末を注視する必要がありそうだ。ギリシャ支援はまだ実行されておらず、ドイツ外相が「ドイツはギリシャ支援について依然決定していない。支援に関する決定が早すぎると、ギリシャの財政赤字削減への圧力が低下する」などと発言するなど、ドイツが依然として融資を渋っていることから、過度な楽観は許されない状況であろう。支援要請後もギリシャ国債利回りやCDSスプレッドは再び拡大しており、当面は疑心暗鬼が続きそうだ。また、融資が実行されても目先の資金繰り不安が緩和されるだけで、問題の先送りに過ぎないとの悲観的な見方も根強く残る。ギリシャのデフォルトやユーロ崩壊といった最悪のシナリオは後退したものの、不透明要素が払拭されるまでは、慎重スタンスは維持しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 93.20-95.00
ユーロ・円 124.00-126.80
ポンド・円 144.10-146.80
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 四半期卸売物価指数
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:00 DEM 輸入物価指数
15:45 FRF 消費者信頼感指数
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 USD 消費者信頼感指数
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
≪2010年4月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ベア」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米経済指標がなかったことや、FOMCを控えポジションメイクしづらい状況から拮抗したが、僅か
に「ブル」優勢。本日は米国の足元の景況感を占なう上で、注目の米4月消費者信頼感指数が発
表される。事前予想を上回れば、明日のFOMC声明文で金利見通しの時間軸となる「長期間」の文
言の扱いに変化がでるかも知れない。
ポンド円は「ベア」
対ユーロでは引き続き堅調な値動きとなって、対円でも6連騰。利益確定売りや、高値警戒感か
ら「ベア」優勢。しかし、ギリシャが正式に支援策発動を要請したものの、支援実施には不透明
感が漂っており、また支援が実行されたところで根本的な改善にはつながらないことから、ポン
ドは引き続き対ユーロで強含む展開が予想される。加えて、英総選挙に関するリスクは市場では
すでに織込み済みと思われ、選挙がらみのニュースでポンドが売られることはなさそうだ。逆に
ポジティブなニュースにはポンド買いで強く反応する可能性もありそうだ。
豪ドル円は「ブル」
豪州が祝日で薄商いとなる中、株高連鎖期待を背景とした買いが先行し「ブル」。一時87.760円
まで高値を更新し、年初来高値を更新。ただ、この水準は2007年11月の高値 107.86円と2008年1
0月の安値54.92円の61.8%戻しにあたり、戻り売りのターゲットになりやすい水準といえる。目
先上値の重さが目立ち始めるようであれば、ロングポジションの調整も必要となりそうだ。