ギリシャ支援策が決まり、市場の関心は米国景気へ
26日の東京時間は、欧米市場で急ピッチに円安ドル高が進行した反動で利益確定の売りや、本邦輸出企業のドル売りが入ったこともあり、ドル円は前日高値92.954円から92.40円付近へと下落。その後は、日経平均が年初来高値を上回ったことで投資家がリスク資産に投資しやすくなるとの見方が広がり、円は高金利通貨に対して売られたことやNYダウ先物も堅調推移となるなど株高を背景にドル円は一時92.70円付近へと反発。ロンドン時間では、ドル円やユーロ円ともに方向感の乏しい展開となった。NY時間に入ると、3月ミシガン大学消費者信頼感指数の結果(73.6)が予想(73.0)を上回ったことを好感し、米国株が上昇したが四半期末にからんだ機関投資家などによる利益確定の動きが重しとなり、ユーロドルは1.33460ドル、ユーロ円は123.590円まで下落。しかし、トリシェECB総裁がギリシャ支援策に支持を表明したとの発言が好感され、ユーロドルは1.34ドル台、ユーロ円は124円台に上昇しユーロドルは1.34079ドル、ユーロ円は124.062円で取引を終えた。一方、ドル円は対ユーロでのドル売りで92.50円付近まで下落、その後は揉み合いの動きとなり92.684円で取引を終えた。
今週の展開
今週のドル円は、2009年4月6日を起点とした日足からのレジスタンスライン(91.90円近辺)をあっさりと上抜けたことから、どこまで上値を拡大できるかに注目したい。今週末に控える米雇用統計が最大の注目イベントとなるが、ギリシャの支援策が決まり一定の区切りがついたことから、週初めから米雇用統計を意識した展開となりそうだ。また、米国株高や米経済指標の好結果を背景に市場では米景気の回復期待の高まっており、結果が予想を上回れば、上値追いの展開となり2009年8月28日以来となる94円台を目指す展開も予想される。
ユーロ円は、25日から2日間にかけてEU首脳会議が開催、ギリシャの支援策について合意に達したことで売られすぎていたユーロに買戻しが入り、ユーロ円は124円台まで回復したが、支援策の中身をみると国際通貨基金(IMF)が関与する形となり、欧州中央銀行(ECB)にとってはベストな選択とはならなかった。今後、ギリシャの財政再建が思うように上手くいかなかった場合は、再びユーロが売り込まれる展開が予想され、ユーロ圏を取り巻くソブリンリスクはギリシャ以外にもポルトガルやスペインといった財政基盤の弱い国に飛び火する可能性もあり、先行き不透明感が払拭できずにいることから、上値の重い展開になりそう。ユーロ円にとっては124円台を維持できるかがポイントになると思われる。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 91.50-93.80
ユーロ・円 122.50-127.00
ポンド・円 134.50-141.80
【今週の主な経済指標】
03/29
08:50(日) 2月商業販売統計
16:00(独) 2月輸入物価指数
17:30(英) 2月マネーサプライ
17:30(英) 2月消費者信用残高
18:00(ユーロ) 3月業況感指数
21:30(米) 2月個人消費支出価格コア指数
21:30(米) 2月個人消費支出価格指数
21:30(米) 2月個人所得
03/30
08:30(日) 2月有効求人倍率
08:30(日) 2月失業率
08:50(日) 2月鉱工業生産(速報値)
15:45(仏) 第4四半期GDP(改定値)
17:30(英) 第4四半期GDP(確報値)
20:45(米) 週間チェーンストア売上高
21:30(加) 2月生産者物価指数
21:30(加) 2月原材料価格
22:00(米) 1月S&Pケース・シラー住宅価格
23:00(米) 3月消費者信頼感指数
03/31
09:30(豪) 2月住宅建設許可
09:30(豪) 2月小売売上高
15:45(仏) 2月生産者物価指数
17:00(独) 3月失業率
17:00(独) 3月失業者数
18:00(ユーロ) 2月失業率
18:00(ユーロ) 3月消費者物価指数
18:30(スイス) 3月KOF景気先行指数
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
21:00(南ア) 2月貿易収支
21:15(米) 3月ADP全米雇用報告
21:30(加) 1月GDP
22:45(米) 3月シカゴ購買部協会景気指数
23:00(米) 2月製造業新規受注
04/01
01:30(米) ロックハート米アトランタ地区連銀総裁講演
01:30(米) デューク米FRB理事講演
09:30(豪) 2月貿易収支
15:00(独) 2月小売売上高
17:00(ユーロ) 3月ロイター製造業
17:30(英) 3月ロイター製造業PMI
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
23:00(米) 2月建設支出
23:00(米) 3月ISM製造業景気指数
04/02
05:00(米) ブラード米セントルイス地区連銀総裁講演
06:00(米) ダドリー米ニューヨーク地区連銀総裁講演
21:30(米) 3月雇用統計/非農業部門雇用者数
≪2010年3月27日クローズ時点≫
ドル・円 :「ベア」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ベア」
先週のドル円は、米長期金利(10年債利回り)が上昇したことやユーロドルが年初来安値を
更新したことを受けドル買いが優勢となったが、93円台を目前に売り圧力が強くなっている
ことから、参加者は「ベア」を選択。本日は2月米個人支出の発表を予定しているが、週末
に米雇用統計が控えているため、結果に一喜一憂せずに内容を慎重に見極めたい。
ユーロ円は「ブル」
注目させたEU首脳会議でギリシャの財政危機について具体的な支援策が表明され、市場で好
感されたことから参加者は「ブル」を選択。しかし、欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、ア
イルランド、ギリシャ、スペイン)の信用不安が払拭されたわけではないため、ユーロ各国
の財政問題関連の報道には引き続き警戒したい。
豪ドル円は「ブル」
26日にギリシャ支援で合意したことを受けて安堵感が広がったほか、米株高・商品高を背景
にリスク選好が回復したことから、参加者は「ブル」を選択。日本のデフレ懸念や追加金融
緩和観測が不安視されている一方、豪準備銀行では経済の見通しは明るく、市場では来月の
追加利上げ期待も高まっていることから、上値追いの展開となるか注目したい。
今週の展開
今週のドル円は、2009年4月6日を起点とした日足からのレジスタンスライン(91.90円近辺)をあっさりと上抜けたことから、どこまで上値を拡大できるかに注目したい。今週末に控える米雇用統計が最大の注目イベントとなるが、ギリシャの支援策が決まり一定の区切りがついたことから、週初めから米雇用統計を意識した展開となりそうだ。また、米国株高や米経済指標の好結果を背景に市場では米景気の回復期待の高まっており、結果が予想を上回れば、上値追いの展開となり2009年8月28日以来となる94円台を目指す展開も予想される。
ユーロ円は、25日から2日間にかけてEU首脳会議が開催、ギリシャの支援策について合意に達したことで売られすぎていたユーロに買戻しが入り、ユーロ円は124円台まで回復したが、支援策の中身をみると国際通貨基金(IMF)が関与する形となり、欧州中央銀行(ECB)にとってはベストな選択とはならなかった。今後、ギリシャの財政再建が思うように上手くいかなかった場合は、再びユーロが売り込まれる展開が予想され、ユーロ圏を取り巻くソブリンリスクはギリシャ以外にもポルトガルやスペインといった財政基盤の弱い国に飛び火する可能性もあり、先行き不透明感が払拭できずにいることから、上値の重い展開になりそう。ユーロ円にとっては124円台を維持できるかがポイントになると思われる。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 91.50-93.80
ユーロ・円 122.50-127.00
ポンド・円 134.50-141.80
【今週の主な経済指標】
03/29
08:50(日) 2月商業販売統計
16:00(独) 2月輸入物価指数
17:30(英) 2月マネーサプライ
17:30(英) 2月消費者信用残高
18:00(ユーロ) 3月業況感指数
21:30(米) 2月個人消費支出価格コア指数
21:30(米) 2月個人消費支出価格指数
21:30(米) 2月個人所得
03/30
08:30(日) 2月有効求人倍率
08:30(日) 2月失業率
08:50(日) 2月鉱工業生産(速報値)
15:45(仏) 第4四半期GDP(改定値)
17:30(英) 第4四半期GDP(確報値)
20:45(米) 週間チェーンストア売上高
21:30(加) 2月生産者物価指数
21:30(加) 2月原材料価格
22:00(米) 1月S&Pケース・シラー住宅価格
23:00(米) 3月消費者信頼感指数
03/31
09:30(豪) 2月住宅建設許可
09:30(豪) 2月小売売上高
15:45(仏) 2月生産者物価指数
17:00(独) 3月失業率
17:00(独) 3月失業者数
18:00(ユーロ) 2月失業率
18:00(ユーロ) 3月消費者物価指数
18:30(スイス) 3月KOF景気先行指数
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
21:00(南ア) 2月貿易収支
21:15(米) 3月ADP全米雇用報告
21:30(加) 1月GDP
22:45(米) 3月シカゴ購買部協会景気指数
23:00(米) 2月製造業新規受注
04/01
01:30(米) ロックハート米アトランタ地区連銀総裁講演
01:30(米) デューク米FRB理事講演
09:30(豪) 2月貿易収支
15:00(独) 2月小売売上高
17:00(ユーロ) 3月ロイター製造業
17:30(英) 3月ロイター製造業PMI
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
23:00(米) 2月建設支出
23:00(米) 3月ISM製造業景気指数
04/02
05:00(米) ブラード米セントルイス地区連銀総裁講演
06:00(米) ダドリー米ニューヨーク地区連銀総裁講演
21:30(米) 3月雇用統計/非農業部門雇用者数
≪2010年3月27日クローズ時点≫
ドル・円 :「ベア」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ベア」
先週のドル円は、米長期金利(10年債利回り)が上昇したことやユーロドルが年初来安値を
更新したことを受けドル買いが優勢となったが、93円台を目前に売り圧力が強くなっている
ことから、参加者は「ベア」を選択。本日は2月米個人支出の発表を予定しているが、週末
に米雇用統計が控えているため、結果に一喜一憂せずに内容を慎重に見極めたい。
ユーロ円は「ブル」
注目させたEU首脳会議でギリシャの財政危機について具体的な支援策が表明され、市場で好
感されたことから参加者は「ブル」を選択。しかし、欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、ア
イルランド、ギリシャ、スペイン)の信用不安が払拭されたわけではないため、ユーロ各国
の財政問題関連の報道には引き続き警戒したい。
豪ドル円は「ブル」
26日にギリシャ支援で合意したことを受けて安堵感が広がったほか、米株高・商品高を背景
にリスク選好が回復したことから、参加者は「ブル」を選択。日本のデフレ懸念や追加金融
緩和観測が不安視されている一方、豪準備銀行では経済の見通しは明るく、市場では来月の
追加利上げ期待も高まっていることから、上値追いの展開となるか注目したい。