FXレポート

円買い一服!本日は米ケース・シラー住宅価格に注目!!  

昨日のドル円は序盤、先週末安値に迫る場面もあったが、米株先物が時間外取引で上昇した事や、先週末にバーナンキFRB議長が上院採決で再任されるとの見通しが伝わったことで、ドルに対する不透明感が一歩後退したとの思惑がサポートし、じりじりと値を戻した。しかし、90.30円近辺では戻り売り圧力が強く、何度か上抜けをトライするもブレイクできずに揉み合う展開となった。その後は、NY時間に発表された米中古住宅販売件数前月比で過去最大の減少率となり、市場予想を下回る結果を受けて値を崩したものの、米株価が上値を試している事に連れて上昇、NY時間入り以降の下げ幅についてはほぼ相殺し、結局90.250円で取引を終えた。

ユーロ円は、ロンドン時間序盤に発表された独2月GFK消費者信頼感調査が、4ヶ月連続の下落となった事が嫌気され、一時127.191円まで下落。GFKは「4ヶ月連続の下落の背景には雇用情勢の不透明さがある」と発表した。その後、NY時間に入るとギリシャの5年債が堅調な需要を集めたことで、ユーロ圏の信用懸念が緩和された事を受け、ユーロ買いにつながり反発。結局127.701円で取引を終えた。


                   本日の展開

本日のドル円だが、昨日から開催されている日銀金融政策決定会合の結果が注目されそうだ。一部の観測によると、景気下振れリスクが高まれば、一段の金融緩和も辞さない構えで、今回は緩和策拡大を討議するとの観測も浮上している。白川日銀総裁は22日に「日銀は、0%以下の消費者物価指数を許容する事は出来ない」「デフレから逃れること、日本経済にとって非常に重要である」との見解を述べていることも、追加緩和の憶測をサポートしている模様。また、今回は日銀展望レポートの中間評価も行われる予定であり、物価見通しについて下方修正されるようであれば、一段の金融緩和の可能性も否定できない。内容次第ではあるが、金融緩和策が材料視されればドル円にとってはサポート材料となりそう。また、昨日に引き続き米住宅関連指標であるケース・シラー住宅価格指数が発表される。米発の変動要因が他通貨にも及ぼす展開が続いているため注意が必要か。

ポンド円は、英系からの買い観測を受けて買い優勢の展開が続いている。1/19高値149.467円から1/22安値144.605円までの下落に対し38.2%戻し(146.462円)達成後もじりじりと上昇を続けており、地合の強さがうかがえる。本日は英第4四半期GDPが注目されている。市場予想では+0.4%と、7四半期ぶりのマイナス成長脱却となることが予想されており、予想以上の成長となれば早期の金融引き締め(利上げ)の思惑が浮上し、前述の下落に対し半値戻しとなる147.610円を目標に上昇するかもしれない。


[今日の予想レンジ]
ドル ・円  89.70-91.20
ユーロ・円 126.00-128.00
ポンド・円 145.00-148.00

【今日の主な経済指標】
未定 (日) 日銀金融政策決定会合(政策金利)
00:00(米) 12月中古住宅販売件数
15:30(日) 日銀総裁会見
16:00(独) 12月輸入物価指数
16:45(仏) 12月消費支出
18:00(ユーロ) 11月経常収支
18:00(独) 12月IFO業況指数
18:30(英) 第4四半期GDP(確報値)
21:45(米) 週間チェーンストア売上高
22:00(南ア) レポレート(政策金利)
23:00(米) 11月S&Pケース・シラー住宅価格    

≪2010年1月25日クローズ時点≫
 ドル・円   :「ブル」
 ユーロ・円  :「ブル」
 ユーロ・ドル :「ブル」
 英ポンド・円 :「ブル」
 豪ドル・円  :「ブル」
 NZドル・円  :「ブル」

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

 ドル円は「ブル」
 値ごろ感が意識され参加者は「ブル」を選択。先週末の下落は行き過ぎとの見方が広がっており、買い戻さ
 れている。しかし、上値を追う程の勢いは無い事と、90円が心理的な節目である事で方向感に乏しい展開と
 なっている。ただし、米ケース・シラー住宅指数の結果次第では上下に値が振れる可能性もあるため注意が
 必要となりそうだ。

 ユーロ円は「ブル」
 ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は、「ユーロ圏離脱をめぐる憶測はばかげている」と述べ、その可
 能性をきっぱりと否定している。先週末のプロポボラス(ギリシャ)総裁に続き、要人による支援材料が相
 次いでおり、参加者は「ブル」を継続。しかし、ギリシャに限らず欧州で比較的財務が脆弱な国に対する信
 用リスクそのものが完全に払拭された訳ではないため、再度蒸し返された場合には下値をうかがう可能性も 
 秘めている。
 
 ポンド円は「ブル」
 英早期利上げ観測が台頭しており、参加者は「ブル」を継続。米金融規制案やギリシャ問題等、国内(域内)
 不安を抱える他の主要通貨とは対象的に、好調な経済指標が続いているポンドは相対的に買われやすい環境
 が継続している。本日発表の英第4四半期GDP次第では上値追いの展開もありかもしれない。

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