今週はトレンドフォローか
先週金曜日のドル円は駆け引きを意識した一進一退の攻防となりました。ジャクソンホールで各中銀総裁から具体的な金融緩和縮小への言及がなかったことから週明けは様子見姿勢で始まりましたが、火曜早朝に北朝鮮がミサイル発射を行いはじめてJアラートが運用された事から為替市場はパニック売りとなり一時108.27円の安値をつけました。しかし米国陣営からの対応は声明の発表にとどまった事から円買いも長くは続かず、市場は次第に冷静さを取り戻し、ポジションの巻き戻しから一転上昇トレンドに転じました。そののち発表されたADP雇用統計、GDPなどの米国指標が良好な結果となり、金曜日までにドル円は110円台を回復しました。金曜日に発表された雇用統計では予想比マイナスとなったため一時下落をしましたが、その直後に関係筋からの「ECBは12月までにQE縮小計画を準備できない可能性がある」とのコメントが伝わりECBのユーロ高けん制姿勢がマーケットに織り込まれドルは再び買われ戻す形で110.30円台付近まで値を伸ばし前日比では0.313円高い110.273円で取引を終えました。
≪2017年09月1日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り33% 買い67%
ユーロ・円 :「ベア」 売り79% 買い21%
英ポンド・円 :「ブル」 売り38% 買い62%
豪ドル・円 :「ブル」 売り35% 買い65%
NZドル・円 :「ブル」 売り25% 買い75%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り67% 買い33%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY マネタリーベース[前年同月比] 8月
17:30 GBP 建設業購買担当者景気指数(PMI) 8月
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 7月
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 7月
- 今日のトレードポイント -
来週は主だった指標がない事からトレンドが続くと見ています。米国市場が休みのため本日は動意に薄い展開を予想しますが、先週の雇用統計を消化し結果的に円安で終えた事、またテクニカル的に重要なポイントを乗り切った事で、市場のポジションは次第にドル買いに転じると見ています。ユーロドルはECBのユーロ高けん制スタンスが見えてきた事から、一旦調整局面に入るでしょう。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 109.70-110.90
ユーロ・円 130.00-131.70
ポンド・円 141.80-143.90