円は辛抱か
先週金曜日の為替相場は方向感の無い展開でした。東京時間とロンドン時間のドル円は110.30円を挟み小動きでしたが、発表された新築住宅販売戸数がまちまちの結果だった事からインフレ率の先高観を示す根拠としては乏しく、週末要因から110.30円と変わらず引けました。ユーロドルとユーロ円は、独PMIと欧州PMIが良好な結果となった事から1.12USDと124.60円程度までそれぞれじり高。ポンド円は英女王施政演説でEUの強行離脱案への具体的言及がなかった事への安心感から141.90円まで上値を試す流れが続きましたが、結局利益確定要因から141.60円程度で伸び悩みました。
≪2017年06月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り41% 買い59%
ユーロ・円 :「ベア」 売り75% 買い25%
英ポンド・円 :「ブル」 売り48% 買い52%
豪ドル・円 :「ブル」 売り23% 買い77%
NZドル・円 :「ブル」 売り37% 買い63%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り73% 買い27%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比] 5月
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値 4月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値 4月
17:00 DEM IFO企業景況感指数 6月
21:30 USD 耐久財受注[前月比] 5月
21:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く[前月比] 5月
- 今日のトレードポイント -
今週のドル円は小動きとなるでしょう。インフレ率の低下とイールドカーブのフラット化については依然として不透明な見方が強く、勢いづく材料には乏しいと見ています。FRBに対しては懐疑的な見方があるものの「FEDとは戦うな」と言われるように、相場参加者が一律にお互いの出方を窺うような状況がうかがえます。イールドカーブのフラット化も金利上昇局面においては必ず見られる過程で、米長期金利が上昇するためにはあと少しの我慢が必要なのかもしれません。
金曜には米GDPが発表される予定で遅行指標ではあるものの現在のインフレに対する最も強力な判断材料になると見ています。というのも、今回のGDPは現在の相場心理を悪化させている先月の雇用統計の悪化と時期が重なるためです。
テクニカル面では一目均衡表の雲が薄くなっているのも気になりますが、ボリンジャーバンドが平行に収束している事と、先月のリスクオフからのタイムラグがそろそろ相場心理を好転させそうな事から、上昇トレンドが示現しそうな予感がします。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 110.80-112.30
ユーロ・円 122.80-125.50
ポンド・円 139.00-144.00