ムニューシン米財務長官の発言や米長期債利回りの低下を受けドル売られる!
昨日のドル円は、111.050円で取引を開始した後、東京市場では、日経平均株価が210円超高まで上昇したことを受け、投資家のリスク志向改善を見越したドル買いが入りました。また本邦輸入企業からのドル買いもあり、一時111.42円付近まで値を上げました。欧米市場では、取引当初欧州勢参入後に全般ドル高が進んだ流れに沿い111.50円近辺までドル買いが先行しました。その後は米10年債利回りの低下とともに111.10円台まで下押ししましたが、下値は限定的となりました。ムニューシン米財務長官が「米史上最大の減税、税制改革になる」「目標は税制改革の恒久化」などと述べると、米10年債利回りが上昇に転じ、再びドルは買われ、日通し高値となる111.77円付近まで上値を伸ばしました。その一方で、ムニューシン米財務長官が「税制改革の財源は成長によって自ずと賄われる」と述べるなど財源についての具体策が示されなかったことに加え、引けにかけてNYダウ平均が下げに転じ、米10年債利回りが低下するとドルは売られ、日通し安値となる110.88円付近まで失速しました。前日比では0.181円安い110.911円で取引を終えました。
≪2017年04月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り37% 買い63%
ユーロ・円 :「ベア」 売り69% 買い31%
英ポンド・円 :「ベア」 売り69% 買い31%
豪ドル・円 :「ブル」 売り15% 買い85%
NZドル・円 :「ブル」 売り17% 買い83%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り75% 買い25%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
10:30 AUD 四半期輸入物価指数 [前期比] 1-3月期
15:00 CHF 貿易収支 3月
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査 5月
15:30 JPY 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
18:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 4月
20:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利グラフのマーク
21:00 DEM 消費者物価指数(CPI、速報値)[前月比] 4月
21:30 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
21:30 USD 耐久財受注[前月比] 3月
21:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く[前月比] 3月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 3月
- 今日のトレードポイント -
昨日のドル円は、ムニューシン米財務長官が「米史上最大の減税、税制改革になる」「目標は税制改革の恒久化」などと述べると、一端はドル買いの流れになりましたが、その一方で、「税制改革の財源は成長によって自ずと賄われる」と述べ、財源についての具体策が示されなかったことが嫌気され、その後はドル売りの流れになりました。本日のドル円は、ムニューシン米財務長官の「米史上最大の減税、税制改革になる」と述べられたことへの期待感に加え、米のファンダメンタルでは、3月の雇用統計に弱さはあったものの、総じて堅調さが伺えることから、基本的にはドル買いのスタンスで臨みたいです。ただ、ムニューシン米財務長官から財源についての具体策が述べられていないことに加え、米議会における予算審議への懐疑的な見方もあるため上値も限定的な展開が予想されます。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 110.50-112.00
ユーロ・円 120.00-122.80
ポンド・円 140.00-145.00