FXレポート

米住宅市況に安心感芽生えてドル買い進むか?

昨日のドル円は序盤、本邦株式相場の底堅い動きを背景にドルの買戻しがみられ、一時91.761円まで上昇した。しかし、その後は対ユーロでのドル売りに連れる形で値を下げ、91.50円前後での推移となった。ユーロ円・ポンド円はアジア株全般が堅調に推移したほか、コモディティ価格の上昇も後押しする形となり、底堅く推移する展開となった。その後、ロンドン市場・ニューヨーク市場の時間帯でもドル円は依然として91.50円前後での小幅な値動きが続きこう着状態となったものの、引けに掛けてNYダウが盛り返したことから一時91.676まで上昇し、91.642円で引けた。

一方、ユーロ円・ポンド円は小高く推移したものの、NYダウや原油価格が一時伸び悩むと共に上値も限定的となった。引けに掛けてNYダウが盛り返したものの、対ドルでのユーロ売りに押される形でユーロ円は131.750円で引けた。ポンドは好調に上昇基調が続き、引け間際に146.731円と本日高値を付け、146.636円で引けた。


さて、本日のドル円であるが、本日も年末ムードにより小幅な値動きとなることが予想されつつも、ケース・シラー米住宅価格指数はしっかりと確認しておきたい。12月は予想を大幅に上回る雇用統計や小売売上高の結果から、米国の景気先行き見通しに楽観的な兆しが見えつつある。また、好調な米中古住宅販売件数から住宅市況の先行きにも安心感が台頭しており、住宅価格指数に改善の兆しが見られれば、一段のドル買いとの展開が予想されそうだ。年末に掛けて再び92円台まで回復できるかどうかが目安となろうか。

欧州通貨も対円では株高やコモディティ価格の上昇からリスク選好・欧州通貨買いとの展開となっている。その他特段の手がかりがない状況下でも対円では比較的底堅く推移しているため本日も小幅ながらも底堅く推移する可能性が高そうだ。また、対ドルでの欧州通貨の推移も比較的安定傾向にあり、振れ幅もそれほど大きくならないと予想される。


[今日の予想レンジ]
ドル ・円  91.20-92.00
ユーロ・円 130.60-132.50
ポンド・円 145.00-147.50

【今日の主な経済指標】

16:45 FRF 国内総生産(GDP、改定値)[前期比]
23:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数[前年同月比]
00:00 USD 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)


≪2009年12月28日クローズ時点≫
 ドル・円   :「ブル」
 ユーロ・円  :「ブル」
 ユーロ・ドル :「ブル」
 英ポンド・円 :「ベア」
 豪ドル・円  :「ブル」
 NZドル・円  :「ブル」

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

 ドル円は「ブル」
 薄商いの中、狭いレンジでの推移となったものの小幅上昇で引けている。米国景気先行きに楽観的なム
 ードが広がっており、参加者も「ブル」を選択しているようだ。本日のケース・シラー米住宅価格指数
 は比較的注目度が高く、米国住宅市況の改善が見込まれればドル買いを支える状況となろうか。

 ユーロ円は「ブル」
 株高・商品価格の上昇を背景にユーロ買いが進むも、対ドルでのユーロ売りに押され、上値は限定的に。
 参加者のポジションもやや拮抗気味になりつつも辛うじて「ブル」。本日は特段ユーロ関連のイベント
 は見受けられないものの、株価を睨みながらの推移となろうか。ややリスク選好に偏りつつある状況と
 考えれば底堅い推移となろうか。

 ポンド円は「ベア」
 昨日は堅調な上昇基調となったポンドであるが、参加者は高値警戒感から「ベア」を選択している模様。
 このところ急激に進んだ対ドルでのポンド売りに対する反発も見られつつあり、ポンド円を押し上げる
 一要因となっている状況か。本日は特段手がかりとなる材料はないものの、薄商いを狙った投機筋から
 の仕掛け的な動きなどに注意したい。

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