FXレポート

日本以外の主な金融市場が休場

昨日のドル円は序盤、クリスマス・イブで取り組み意欲が低く薄商いとなる中、本邦輸出企業からの散発的なドル売りから一時91.126円まで下落したが、NY時間に発表された米新規失業保険申請件数が45.2万件と事前予想の47.0万件を大きく下回り、2008年9月第1週以来の数値を記録した事を受け、NY株式市場は上昇。NYダウ平均は前日比53.66ドル高の10520.10ドル、昨年10月1日以来となる1年半ぶりの高値で終了。ドル円も反発し91.530円で取引を終えた。

ユーロ円は、海外勢のクリスマス休暇入りで動意に乏しい展開となる中、日経平均を含むアジア株やGLOBEXのNYダウ先物が堅調に推移したほか、原油・金など商品相場も続伸するなど、商品高・株価堅調を背景にユーロの買い戻しが優勢となった海外市場の流れを引き継ぐ形で、131.50円付近まで強含みの展開となった。


本日のドル円だが、日本以外の主な金融市場がほぼ休場となることから、参加者が一段と少なくなり、閑散薄商いが予想されるが、米国の金利先高観を背景にドルに投資マネーが還流しやすく、ドル円の地合いはやや強めとも思える。また、日銀の追加金融緩和期待がくすぶっており、日本が出口戦略から最も遠い位置にあるとの見方から円は積極的には買いづらいだろう。 また米新規失業保険申請件数が45.2万件(予想47.0万件)と発表され、リーマンブラザーズ破たん以前の水準まで回復したことが好感されたことは、来月初めの雇用統計にとって非常に明るい見通しを与えるものと言える。

ユーロ円も値動きは限定的となりそうだ。新規のポジション構築は積極的には行われない可能性が高く、クリスマス休暇前のドルの買い戻しは一巡しており、材料難から対円は小康状態が予測される。NYダウ平均やナスダック市場、S&P500も約1年振りの高値で引けていることや商品相場も持ち直しつつあることを鑑みれば、リスク選好展開から底堅い値動きも予想できるか。

    
[今日の予想レンジ]
ドル ・円  91.20-92.00
ユーロ・円 130.60-132.50
ポンド・円 145.00-147.50

【今日の主な経済指標】

14:00 JPY 新設住宅着工戸数

≪2009年12月24日クローズ時点≫
 ドル・円   :「ベア」
 ユーロ・円  :「ブル」
 ユーロ・ドル :「ブル」
 英ポンド・円 :「ブル」
 豪ドル・円  :「ブル」
 NZドル・円  :「ブル」

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

 ドル円は「ベア」
 薄商いの中、新規失業保険申請件数が事前予想を下回り、来月の雇用統計を見据えた「ブル」と92円付近
 では逆張りの「ベア」が拮抗し、僅かに「ベア」が優勢となって、4日連続となった。この先もドル買いの
 動きが続くかは未知数だが、目先は1月8日に発表になる12月分の米雇用統計が最注目となろう。米新規失
 業保険申請件数や雇用保険継続受給者数の結果から、雇用悪化の底打ちが予想以上に早まるとの期待感も
 出てきそうだ。

 ポンド円は「ブル」
 クリスマスを控えて積極的な売買が見送られる中、世界的に株価が堅調だったことで、参加者のリスク許
 容度は高まり「ブル」優勢となった。本日は方向感の乏しい展開が予想され、新規ポジションは取りづら
 いだろう。薄商いを狙った投機筋からの仕掛け的な動きなどに注意し、バイアスを中立として臨みたい。

 豪ドル円は「ブル」
 商品相場が上昇したことで、資源国通貨に買いが集まり、「ブル」継続。本日はクリスマス休暇となって
 いることに加え、オセアニア市場は月曜日がボクシング・デーのため祝日となっており、年末の売買は縮
 小傾向となりそうだ。ただ、世界の主要株式市場が堅調に推移していることからや景気回復期待感の強ま
 りなど、年明け以降は投資通貨であるオセアニア通貨には買い妙味が高まるかもしれない。参加者が戻っ
 てくる年明けに向けて再び上値を目指す展開となるか注目したい。


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